恋の雨

Rie🌸

第1話 雨宿り

 ゴロゴロ。ピカピカ。

 雷が雲の上で、太鼓を叩いてる。

 空からは雨がザーザーと降り続ける。


 雨宿りの場所を探した。

 公園のベンチには屋根がついていた。

「最近、天気が急変しすぎだろう」

 法学部に通う大学1年生の小泉勇気こいずみゆうきくせ毛が特徴の髪をワシャワシャとしている。

 腕時計を見ると時刻は午後5時過ぎていた。


 俺はロングヘアの女性が座っているのに気がつく。

 薄いピンクのカーディガンを羽織り、花柄のワンピースを着ている。

 耳にはイヤホンをつけている。口から漏れるメロディが心地良かった。

 彼女から目を離せないでいる。


 雨の音がザアザアと降り続く。

(早く雨は止んでほしいのに、もう、しばらくこのままでいたい。)


 彼女は耳につけてるイヤホンを外すと、俺を視界に入れた。

「あら?雨宿りのお仲間がいたのね。」

 優しく微笑む彼女。

 俺は頬を初めた。


 彼女の名前は遠藤梓えんどうあずさ

 突如、降られた雨。

 偶然公園のベンチに雨宿りをした僕らはまだ知らない。


 切ない道ならぬ恋をすることをー...







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