第3話 試練の洞窟
リオ、エリス、アレン、そして新たに加わったミリアの四人は、ルミナスへ向かう途中で「試練の洞窟」と呼ばれる場所に差し掛かった。この洞窟は古くから冒険者たちの間で有名であり、数々の試練が待ち受けていると言われていた。
「ここを通り抜ければ、ルミナスまでの道が短縮できるわ。でも、試練が待っていることを忘れないで。」エリスは洞窟の入り口を見つめながら言った。
「試練か…面白そうだな。」リオは剣を握りしめ、意気揚々と洞窟に足を踏み入れた。
洞窟の中は薄暗く、冷たい空気が漂っていた。壁には古代の文字が刻まれており、魔法の力が感じられた。四人は慎重に進みながら、周囲を警戒した。
突然、洞窟の奥から巨大な石のゴーレムが現れた。ゴーレムは無表情で四人に向かって進んできた。
「気をつけて!このゴーレムは強力な魔法で動いているわ。」エリスは警告した。
「俺が引きつける!みんなは後ろから攻撃してくれ!」リオは剣を構え、ゴーレムに立ち向かった。
リオがゴーレムの注意を引きつけている間に、エリスとミリアは魔法の詠唱を始めた。エリスは火の魔法を、ミリアは水の魔法を使ってゴーレムを攻撃した。アレンは弓を引き、正確な矢を放った。
「リオ、今だ!」エリスが叫んだ。
リオはその瞬間を逃さず、ゴーレムの弱点である胸部に剣を突き立てた。ゴーレムは大きな音を立てて崩れ落ちた。
「やったな、みんな。」リオは汗を拭いながら微笑んだ。
「これで一つ目の試練はクリアね。でも、まだ油断は禁物よ。」エリスは周囲を見渡しながら言った。
四人は再び洞窟の奥へと進んだ。次に待ち受けていたのは、古代の魔法陣だった。魔法陣の中心には、光り輝く宝石が置かれていた。
「この宝石には強力な魔力が宿っているわ。でも、触れると罠が発動するかもしれない。」ミリアは慎重に宝石を見つめた。
「どうする?このまま進むのか?」アレンが尋ねた。
「俺が試してみる。」リオは決意を固め、宝石に手を伸ばした。
その瞬間、洞窟全体が揺れ始めた。壁からは無数の矢が飛び出し、床が崩れ落ちた。四人は必死に避けながら、洞窟の出口へと向かった。
「急げ!ここは崩れるぞ!」リオは叫びながら、仲間たちを先導した。
四人は何とか洞窟を抜け出し、無事に外の光を浴びることができた。彼らは息を整えながら、再び旅を続ける決意を新たにした。
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