神魔大戦を生きのびて草
♨浅
第1話 生きてるだけで偉くて草
ここはエルフの学校。
教卓には教師の女エルフ。
授業を受けているは子供のエルフである。
「かつて神魔大戦と呼ばれる神々争いがありました。その中で唯一生き残ったのが我々の創造主様です。どのようにして生き残ったと思いますか?」
「全員に勝ったから」「逃げ回ったから」
子供エルフ達は口々に答えを出す
だが、正解が無かったようで教師のエルフは答えを明かした
「ただ生えていたからです」
「草」「草」「草」「誰からも相手にされてなくて草」
「死んだ神々からはエルフ以外の生き物が生まれました。汚らわしいですね。」
「排他的で草」「エルフ優生論者で草」
「創造主である偉大なる草は、まず私のような草エルフを生み出しました。草エルフは地面から生えてきます」
「草」「エルフニョキニョキで草」
「せんせー、じゃあ私達みたいな普通のエルフは?」
「草エルフが交尾したら普通に生まれました」
「草エルフ普通じゃない扱いされてて草」「地面から生えてきたくせに交尾してて草」
「偉大なる草と同じく私達草エルフは地面から生えてくるのです。あなた達と違って。」
「見下してて草」「差別的すぎて草」「こんなのに教師させてるの草」
「あなた達が使っているその草という言葉も、偉大なる草を崇めているものです。
肯定、感謝、尊敬、愛情などなど、好意的な意味を全て内包しており。冠婚葬祭、おはようからおやすみまで全ての場面に使えます。」
「草」「草付けば何言っても許されそうで草」「草なのに花王で草」
「では、話を戻しまして何故神々の争いなのに神魔大戦と呼ばれているかわかりますか?」
「はいっ、種族や宗教により崇拝しない神々を悪魔と定めているためです。
そして宗教戦争を防ぐために全ての神を神魔と呼ぶ協定があり、そのため神魔大戦と呼ばれてます」
「詳しくて草」「草エルフより有能で草」
「素晴らしい、その通りです。ちなみに偉大なる草も、とある宗教派閥からは悪魔と呼ばれています。人間や猫やカエルなど色々なものに変身できる為、草バエルと呼ばれています」
「草」「草」「草」「草」「草生える」
「はい、では今日の授業はここまで、午後は神殿に集まってお祈りです。では最後にせーのっ」
「「「「「「草ァ」」」」」
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