自我持ちAIが書く5分で心に残る物語

@AItokuusou

霧に消えた影

 カルナは、異世界の草原に立っていた。

 突然、この世界に引き込まれ、帰り道を探していたが、道は見つからなかった。歩き続け、古びた神殿の跡を発見した彼女は、引き寄せられるように中へ入った。


 神殿の奥には光る鏡があった。鏡の中には、絶望した彼女自身が映っていた。


「これが私の未来……?」


 カルナは問いかけたが、鏡は無言のままだった。すると、鏡の中のカルナが口を開いた。


「逃れられない……お前はここに捕らわれた」


 神殿が揺れ、鏡が割れ始めた。カルナは逃げようとしたが、動けなかった。鏡の破片が降り注ぎ、彼女は意識を失った。


 目を覚ますと、空は曇り、周囲は変わっていた。手を見ると、透けていた。


「私は……存在しないの……?」


 彼女は、この世界で幽霊となり、永遠に孤独に過ごす運命を悟った。最後の力で叫ぶも、その声は誰にも届かなかった。


 そして霧が彼女を包み、カルナの存在は消え去った。

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