天川裕司

タイトル:夢


ある日、学校で、怖い夢を見たと友達がすっ飛んできた。

「はあ?なんだよそれw」

友達「だから!街中で偶然会った女がお化けで!そいつに追いかけられたんだよ!」

「……」

友達「お前もその時一緒に居てさ!その女に結局は恐怖しながら一緒に逃げ回ってたんだ!」

「…wまぁ夢ってのは一瞬現実のように感じることあるし、そうなるのはわかるけどさw」

友達「あれは夢じゃない本当だ!本当にこれから起こるんだ!」


「オイどうしたんだよwなんかおかしいぞ今日のお前w」


その日、友達は尋常じゃなかった。

いつもはどちらかと言うと明るいヤツで、

こんな事でこんな風に悩むなんてことない。


そしてその日の帰り。

家の方向が一緒だからいつものように一緒に帰ってた時。


女「こんにちは」

「え?」

いきなり後ろから女に声をかけられた。

見たこともない女。すると友達が、

友達「うわっ!あ、あんた…あの夢の…!」

自分の夢の中に出てきた女だと俺に言ってきた。


「…え、なに?似てんの?」

友達「い、いや似てるなんてもんじゃない、本人そのままだよ…」

「お、おい…」


女「…どうしてあのまま夢から覚めちゃったのよ」

友達「え、え…?」

女「あのまま夢の中に居たら私たち、ずっと一緒に居ることができたのに…」

友達「や、やめてくれ、やめてくれえ!もう追い回さないでくれえ!」

「お、おい何言ってんだよお前!」


俺はその女に言った。

「あの、あんたさ、こいつの何なの?…こいつ俺の友達でさ、なんかあんた見て怯えてんだけど」


女「さあ今からでも遅くはないわ。一緒に夢の中へ戻りましょう」

友達「や、やめてくれ!やめてくれえ!」


そのまま友達は俺を置いて走って逃げた。

すると女も俺には全く無表情でくるりと背を向け、

そのままつかつか歩いて行った。

方向は友達が逃げた方向。

おそらく友達のあとを追った?


「……なんなんだよあいつら…」

全く意味が理解できず、とりあえずその日はそのまま帰った。


(翌日)


そして翌日。

またいつものように学校へ行くと、

教室の後ろのほうにいつものようにあいつが居た。


「よっ♪おはよ。あれからお前どうしたんだよ?」

友達「え?」

「女に追っかけられなかったか?w」

友達「女?」


「昨日のあの女だよ。夢に出てきた女にそっくりだったんだろ?でもちょっと不思議だったから、あれから俺もちょっと気になっててさ」


友達「は?いやお前、昨日、休んでたじゃねぇかよ。いきなり朝に電話かけてきて『どうしても起きれねぇから今日休むわw』とか言ってさwずる休みしやがって」


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=9QZzf-KFJ6E

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

天川裕司 @tenkawayuji

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ