11.迷宮回生〜転生した高校生、仲間と最強異能、ゲーム知識で最底辺からダンジョン探索して成り上がっていく物語〜/ともだち
https://kakuyomu.jp/works/16817330662935094597
【私がこの作品を手に取った理由】
ジャンルは異世界ファンタジーとなります。作者さんからの自己推薦があり、この作品を手に取っています。もし、推薦がなかった場合は、タイトルなどがテンプレ的なキーワードの羅列であるため、おそらく手に取っていない作品となります。
【私がこの作品から読み取ったあらすじ】
この作品は描写が全体的に不足気味であり、本文から読み取れたあらすじに自信がないため、作者さんのあらすじを引用とします。以下、引用です。
『稀代の英雄譚』という小説化やコミカライズ化も果たした人気の高難度のゲー厶の知識を活かせ! 魔法、異能の異世界に転生してしまった主人公。
記憶が混濁しながらも、進んでいく青年。夢見た世界に来た主人公は何を成し遂げていくのか―――。
ただ、‘‘この’’体の方にはとある秘密があった。
「この世界で生きてやるッ!」
【私がこの作品に感じた良い点】
前述のとおり、この作品は描写が全体的に不足気味という問題を抱えており、物語に対する解像度が終始低い状況で進行するため、なかなか良い点を挙げることが難しいです。
【私がこの作品に感じた悪い点】
大変申し上げにくいのですが、文章がまだまだ他人に読んでもらえるレベルに達していない作品だと思います。他の作品と比べて比較的差別化できている要素は「主人公の記憶が混濁している」という設定にあると思うのですが、うまく活かせていないどころか、描写不足のため伏線なのか単なる粗なのか判別がつかず、読者にさらなる混乱を与えています。作文に不慣れであれば、斜に構えた主人公やひねった設定にすることなく、もっと素直な主人公や設定の習作を経験した後、次作以降に本作に取り組むべきと感じています。
この作品の最大の問題は描写が不足していることに起因するのですが、セリフが誰のものであるか区別がつかないケースが多いことにあると思います。三人以上いると、大体分かりません。これによってキャラクターの個性もよく分かりません。小説ではあまりやるべきではないことですが、「」の前にキャラクター名を入れた方がまだマシという、そんな有様です。
そのような状況であり、レビューというよりかはAIでも良いので誰かに添削をしてもらい、まずは最低限、読める作品にする必要があると私は考えます。以降に素直に読み進められない理由をできるだけ多く記載するため、今後の参考としていただければ幸いです。
その記載について、私として別に答えや解説を求めているわけではなく、読者が読み進める中で、そのような引っかかりや疑問が常に生じていると思っていただければと思います。
■第1話 浸透
・一人の男があくびをかく。
――あくびは「する」ものであって、「かく」ものではありません。念のため検索もしていますが明らかに誤用です。問題はこれが第1話の冒頭にあることです。人間は最初の方にミスがあると、この後もそんな調子でミスがあると思ってしまうものであり、冒頭での誤用には特に注意するべきです。
・魔法と剣の世界で、迷宮に魅入られた者達が最下層へ向かって深く潜っていくという物だが、ストーリーと設定がまとめられており、ゲームの操作性が抜群のため、ユウヤはハマっている訳だ。
――「まとめられており」は違和感です。世に出されたゲームのストーリーと設定がまとめられているのは当たり前であり、他の作品と比べて優れていることであれば「練られており」と表現することが適切かと思います。
・レベルとかで罠を仕掛けてくるのだ。
――これは意味が分からないです。レベルが高ければ罠にかかるような仕掛けなのでしょうか。
・周りの視線と体に対する違和感を気にし始めて、俯いた後しゃがんだ。
――周りに人がいる描写がここまでに出て来ておらず、人が突然現れた印象です。直前の場面で人ごみの中にいる描写が不足しています。
・「というか、俺はあの後どうなったんだ? 家族は、友人は!? どうなってるんだ? オカシイオカシイオカシイオカシイ!」
――おかしいのはこのセリフです。転生直前に主人公はマンションの一室で一人死んだはずであり、家族と友人がセリフに出てくるのは不自然です。
・分かる事はそれぞれの難易度で数人を同日の違う時刻に同じ言葉で誘ってくる。ゲームだから参考にならないが、2には何故か‘‘同時刻’’別の場所で誘っていた。
――これも意味が分からないです。説明が明らかに不足しています。
■第2話 借金
・クイン――プレーヤーから悪魔とよばれている男だ。
このゲームはイージーモードなどで地位が変わったり友好関係が変わるのだが、色々な奴に友人と言ってきては、迷宮に誘う最初のキャラ。
(こいつは友人としか言ってこないから、俺の名前を言われるのは違和感しか感じない。
――人に対して「よお、友人」とか言う感じのキャラなのでしょうか。珍しい設定だと思いますが、ここまでの文章の作りから、もしかして違うのかもという懸念が生まれています。
・記憶に齟齬が生まれてしまっている可能性があるので、とりあえずはクインについていくことにした。
――読点の前と後が直接つながっていないです。「記憶の整合を確かめるため」という目的があって初めて意味がつながります。
・「下水道はあってよかったよな。トイレとかは使ってるだろ?」
「……まぁ、そうだけど、やっぱボロいんだよ」
「けど、いくらボロくてもさぁ。ここにも家賃は掛かるだろ? 借金の金貨……100枚は、どう返すつもりなんだよ」
――これは例としてあまりよくありませんが、全編にわたってセリフが誰のものかよく分からないです。直前または直後に「〇〇が言った」とか「〇〇が〇〇した」とか動作をさりげなく入れることが大事です。
・「銅貨四枚か。下から三つめの貨幣だっけ。鉄銭と〜銅貨の間が思い出せない。いや、気にするのは今じゃない。この短剣と青銅の短剣を買おう」
――場面転換と思われる記号から、いきなりこのセリフなのですが、数十行あとで「そう言って、そそくさと武器屋から出ていく」という記述を見かけて、ようやくこのセリフが発せられたのが武器屋であることが判明しました。これも描写不足に起因するのですが、このように主人公たちが今どこにいて何をしている場面なのか、よく分からない状況が結構出てきます。
【カクヨムに公式に投稿する場合のレビュー内容】
上記を踏まえて、おすすめ作品と胸を張って言えないため、公式投稿は保留となります。
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レビューは以上となります。感じたことをそのまま書くとこのように辛辣なものとなってしまい、申し訳ありません。今後のアドバイスとしては、ひたすら書くことと、作成した文章をAIでもよいので投げるようにしてフィードバックを得ることで、それにより誰にでも分かりやすい文章を作れる能力を身に着けることを目指してください。そこから初めて、自身の作った物語を評価してもらうことができるのだと思います。
※読者様へ このレビューを受け、作者のともだち様は作品の改稿に取り組まれています。このレビュー内容は改稿前の作品に対するものであることをご承知おきください。
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