不幸の廻る先
TK yooo
序章 不幸、訪れは突然に、理不尽也
第1話 不幸、訪れは突然に、理不尽也
「やっと第参等隊員に昇格だよ」
「おっそw俺もうすぐ第弍等だぜ?」
「いやぁ、素直にすごいなぁそれは。…あっそうだ。昇格祝いでお給料もらったんだ、何処か食いに行こう」
「おーう、早く戻ってこいなあ」ピッ
多分、なんてことない普通の会話のはず。
弟は結構優秀で、俺より後に隊員になったはずなのに、俺より先に出世してる。
まぁ喜ばしいんだが、バカにしてくるのは少し腹が立つ。
言っても仕方がない、さっさと帰ろう。
最初は気にもしなかったが、部屋に近づくにつれ少しずつ血と金属の匂いが立ち込めてくるのを感じた
嫌な予感がする。
想像し得る最悪の事態が考えたくもないのに脳に駆け巡り、周りの音が耳に入らなくなる。
微かにサイレンの音がする。侵入者でも入ったんだろうか
嫌な考えを頭から追い出すために、興奮して空回りしている脳内で必死に別のことを考える。
どうせなら部屋に付かなければいい。
必死に走り続けていっそのことそのまま通り過ぎてしまいたい。
足を止めざるを得なかった。
自分たちの部屋から血が流れ出ていた。
しかも見知らぬ誰かが部屋の外で、これもまた体から血を流して倒れている。
ありえない、ありえない、ありえない…!
パニックになって、息がまともにできなくなる。おかしくなりそうだ。
気を失いそうになりながら部屋に転がり込むように入ると
いた。
血まみれのになって部屋にもたれ掛かっている弟と、返り血を浴びたと容易に見て取れる誰かが、弟を見つめていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます