カゲキからの手紙
樋口馨様
ご無沙汰しております。本土ではまだ暑い日が続いているようですが、体調など崩されていないでしょうか。
この度は原稿を送って頂きありがとうございます。早速拝読しました。このような形で御斗田島の歴史の一部が残されると思うと感無量です。チギにはまだ難しい内容でしたが、「早く漢字を勉強して全部読みたい」と申しておりました。
こちらの近況ですが、子どもたちは皆元気です。初めは双子の赤ん坊に戸惑っていたチギも今ではすっかり頼れるお兄ちゃんになりました。私以上にふたりの面倒をよく見てくれます。一度に三人もの子どもの成長を見守ることができるなんて、少し前までは考えもしませんでした。
樋口様からの相談がなければこの幸せを感じることができなかったのだと思うと、貴方には感謝してもしきれません。
私はもう王にはなれませんが、御斗田島を子どもが健やかに育つ場所にしたいという夢はまだ諦めていません。王の座とは違う場所で、夢を実現したいと思っています。その時が来たらまた取材に御斗田島へ来てください。
私の畑で穫れた野菜を送ります。少ないですが良かったら食べてください。
カゲキ
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