週末、涼風と愛を
夢原長門
序
好きな人よ、僕と付き合わないならいっそ死んでくれ。恨みではない。他の男と交際し、体を交わせるのがたまらなく辛い。他の男と交際しないで!体を重ねないで!僕を置いてかないで!
夏の終わり、某日十三時ごろ
僕は、横浜のレストランで高校時代からの友達とご飯を食べている。彼はいわゆる陽キャで、高校卒業後も元同級生と頻繁に連絡を取り合っている。
「望月お前大学で彼女とかできた?」
「いやぁまったくだよ。君は?」
「あいにくおあいこだな。ナンパしても全然うまくいかない。成功している奴は結局顔なンだわ。」
「ナンパしてんのかよ。純愛“過激”派の俺には到底理解できんな。」
「おいおいそんなんだから高校でも振られるんだぜ?てか当の柏原、旭川で彼氏できたらしいぜ。」
「は?」
「落ち着いて聞けよ?どうやら相手は相当なヤリ手で、もう食われているわ。本人から聞いた。ちなみにここでのヤリ手はヤリチンってことな?」
「えっ」
視界が端から徐々に暗くなる。音も遠くへ潜っていった。そんな感覚が襲った。
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