第5話 悪役令嬢はあまり前世の知識革命は起こさない

なろう系の醍醐味の1つに

現代知識で産業革命を行い周りを豊かにするというものがある

だが悪役令嬢ものでは余りそういった話は無かったりする


ゴール地点が婚約破棄の断罪劇を回避することだからである

現代日本の知識ではなく、ゲーム攻略の知識を使うのである


多数ある悪役令嬢ものの中には

「悪役令嬢だけど現代知識で産業革命を起こします」といった内容のものもあるだろう。

だが少数派なのは確かである。


だが、考えてほしい


技術者でもない、研究者でもないあなたが

いきなり剣と魔法の世界に飛ばされて何かを為せるのだろうか


「何も思い浮かばない、、、」


そして、わたしも何も為せていない


鉄道や内燃機関を作ることができれば物流革命が起こせるが


「蒸気機関やピストンエンジンなんてどうやって作るの、、、」


ペニシリンを抽出できれば、多くの病に対抗できるが


「カビからどうやって抽出するの、、、」


医者でも技術者でもなかった前世の記憶


そして、かつての発明家たちのようにチャレンジできない今の私自身


これでは前世の記憶など何の意味もないのである。

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