第26話 夜明けのプロローグ
月と太陽が入れ替わる夜明け、銀色の砂浜を歩く。読みかけの小説の中に入り込んだような感覚。あるいは小さなキャンバスの油絵の中。未知の物語に触れるのは少し怖い。懐中時計の音が聞こえる。未来に向かってちくたく鳴る。空を裂く白い彗星。新たな運命はもうじき幕を開ける。銀の世界のプロローグ。
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