@可愛いうちの子に王子妃なんか狙わせません

uribou

第1話

 ――――――――――ハッチングズ伯爵家当主アントンの妻ジェニファー視点。


「娘を一人引き取ることにした」


 家族四人での食事中、夫のハッチングズ伯爵家当主アントンが唐突に言いました。

 娘?

 息子達も驚いているではないですか。

 まさか……。


「……あなた」

「ち、違う! 私の娘ではなくてだな」


 しどろもどろのアントン。

 愛人に産ませた娘とかいうことではなさそうですね。

 では何故?


「どういうことですの? 説明してください」

「うむ、ケンプ男爵家を知っているだろう?」

「もちろんですわ」


 ケンプ男爵家は、ハッチングズ伯爵家と同じルーツを持つ遠い親戚です。

 当代のコーディ様は子だくさんで知られていますが……。


「男爵コーディ様の娘を引き取るということですの?」

「そうだ。コーディ殿の庶子でな……」


 子だくさんで養育に手が回らない。

 というかただでさえ子供が多いのに、さらに庶子がいることが夫人にバレると大変ということのようです。

 呆れたものですね。


「現在は孤児院にいるとのことだ」

「あなたがお人好しなことは知っていますが……」


 貴族の娘を一人前にするのは大変なことです。

 メリットがない気がするのですが。

 わざわざ引き受けようとするのは何故でしょう?


「件の娘はブライアン殿下と同い年なのだ」

「……なるほど」


 ブライアン殿下は第一王子です。

 順調ならばゼデキア王国の王となる身。

 つまり貴族学校に同学年の養女を送り込んで、少しでも繋がりを持たせ、ハッチングズ伯爵家のために役立てようということですか。

 アントンにしては野心的な発想ですね。


「母親が大変な美女だったそうだ。娘も美しく育つかもしれぬ」

「え? それは……」

「しかも持ち魔力が大きいそうな」


 当然のことながら美貌は殿方の目に留まるために最も大事な要素。

 そして持ち魔力の大きさは、王家が重視する項目です。

 ケンプ男爵家領の孤児院では、魔力の検査も行っているのね。

 人材発掘のために見習った方がいいかもしれません。


 どうやらアントンは、その娘をブライアン殿下の婚約者として王家に送り込む可能性まで見ているようだわ。

 伯爵家の養女なら王妃も考えられなくはないから。

 ということは……。


「わたくしがその子を教育しろということですのね?」

「ジェニファーは理解が早くて助かる」


 何故ならわたくしは魔道士免許を取得しているので、魔法を教えることができるのです。

 残念ながらわたくしの持ち魔力は大きくありませんが、子供の内は訓練次第で魔力の伸びが大きいと言われています。

 二人の息子達エリックとライナスにも教えはしてみましたが、性に合わなかったみたいで嫌がり、すぐにやめてしまいました。

 魔力の多い娘なら、わたくしも教え甲斐があります。


「……素材として有望と考えざるを得ませんね」

「だろう? ジェニファーならそう考えると思っていた」


 アントンも満足げです。

 ブライアン殿下のお相手に選ばれるのはムリでしょうけれども、うちの息子達のどちらかの嫁でいいわけですしね。

 他家で育ちうちに馴染むのが遅い子よりも、わたくしが育てた子が嫁になってくれる方がよほどいい気がしてきました。


「わたくしは引き受けましょう」

「そうか、やってくれるか」


 アントンは嬉しそう。

 あら、もうその子に会っているのかしら?


「名はロティ、五歳だ」


 教育を始めるのにちょうどいい年齢だと思います。


「いつうちに連れてくるのです?」

「いや、もう連れてきているのだ」

「「「えっ?」」」


 アントンが振り向くと、心得たように執事が一人の女の子を伴ってきました。

 あら、可愛い。


「ロティだよ、よろしくね。にこっ!」


 ええ、明るく積極的な子はいいですね。

 しっかり鍛えてあげましょう。

 でもあの視線は?

 ああ、お腹が減っているのですね。


「ロティの分の食事を用意しなさい」

「やったあ! ありがとう!」


          ◇


 ――――――――――その後。ジェニファー視点。


 ロティはとっても賢いです。

 覚えが早い。

 ただ価値観が独特ですね。

 貴族の価値観と違うと言いましょうか。


「ぎょうぎがわるくても、はやくたくさんたべたほうがとくじゃない?」

「でもおいしい料理がたくさん並ぶパーティーで汚い食べ方をしていると、摘み出されますよ。主催者の品に関わる部分ですからね」

「あれっ? そんになっちゃうな」

「しかも次から出入り禁止にされるかもしれません」

「おおぞんだ!」


 損得の理由はよく通じるのです。

 もっとも損得で判断できるのは理性的な証拠。

 ロティはすぐにマナーに気をつけるようになりました。


 ただ貴族にとってマナーは当たり前だと思っていた部分はありますね。

 わたくしも損得で考えたことはなかったように思えます。

 新しい気付きはわたくしにとっても新鮮です。


 魔法には驚くべき才能を見せています。

 まだうちに来て一ヶ月しか経っていない時点で、既にロティは簡単な回復魔法を使えるようになっていました。

 今の時点でわたくしより多くの魔力を持つため、少々ムリ目でも発動してしまうということがあるのですけれどもね。


「うーん、でもごういんなまほうはまりょくのむだだよね。れんしゅうあるのみ」

 

 ロティの熱心な修練が、うちの長男エリックと次男ライナスにもいい影響を与えています。


「せっかくかあちゃんがおしえてくれるんだから、にいちゃんずもまほうおぼえりゃいいじゃん」

「「兄ちゃんズって」」

「いたいのがすぐきえるよ」


 兄ちゃんズもといエリックとライナスも、痛いのがすぐ消えるというのは刺さったようです。

 エリックとライナスは剣術の訓練を受けているので、結構痛い目にも遭っていますから。

 回復魔法は傷口を塞ぐ時に用いるという先入観があったので、打ち身に使うというのは盲点でした。


「あたしがつかえるんだから、にいちゃんずだってぜったいにまほうつかえるようになるって」

「ロティの言う通りですよ」

「「わかった」」


 才能のあるロティと比べるのはどうかと思いますが、簡単な回復魔法であれば誰にでも使えるようになるというのは本当です。

 エリックとライナスにも以前教えようとしましたが、その時は投げ出してしまいました。

 でもロティのような小さい子が魔法を使える実例を見ると、やる気になるようです。


 数ヶ月を必要としましたが、エリックとライナスも回復魔法を使えるようになりました。

 著しい進歩です。

 その頃ロティはもっと高度な魔法を使えるようになってましたけど。


 逆にロティも剣術を教わるようになっていました。


「なんていうか、こう。あたしにぴったり」


 生き生きと模擬剣を振り回しています。

 重いですのにね。

 あっ、身体強化魔法を使っているのですか?

 魔法の進歩がすごい。


 少数ですけれども女性騎士もおりますから、剣術もムダにはならないでしょう。

 回復魔法のおかげでケガを怖がらず訓練するうちの子達は、めきめきと実力を上げました。

 素晴らしいですね。


 アントンが言いました。


「ロティの言葉遣いは直さんのか?」


 迷った部分ではありますが……。


「ロティはかなり出来のいい子ですよ。あなたはロティが第一王子ブライアン殿下とお近付きになればいいと考えているのでしょう?」

「もちろんだ」

「ただ現実問題として、ロティがブライアン殿下の婚約者というのは難しいです」


 アントンも頷きます。

 ハッチングズ伯爵家の家格は低くないとはいえ、普通に考えればもっと高位の令嬢を婚約者とするのが、王太子から王となるであろうブライアン殿下の後ろ盾には相応しいですから。

 いくら優秀でも、ハッチングズ伯爵家の養女であるロティがブライアン殿下の婚約者となる未来は、かろうじてなくはないという程度の話です。

 現実的ではありません。


「そこで殿下の面白枠、友達枠はどうかと考えました」

「面白枠? 友達枠?」

「優秀な令嬢だけれども、言葉遣いが荒っぽい。確実に目立つでしょう?」

「あっ?」


 ロティは可愛いですしね。

 ブライアン殿下は絶対に気になると思いますよ。


「同時にあの喋り方なら、ブライアン殿下の婚約者の座を狙っているとは思われにくいです」

「なるほど、高位貴族の令嬢に敵視されないだろう。女性側の人脈も期待できるということか」

「はい。むしろ性別を超えて、殿下の友達枠を目指した方がいいと考えました」

「側近狙いだな? 婚約者は一人だが、側近は数人必要だものな。いやあ、女性の側近とは! ジェニファーはよく考えたな!」


 これならロティはエリックかライナスの妻でいいわけですから。

 可愛いロティを手放したくないのです。

 もうわたくしはあの口調に慣れちゃいましたし。


「さすがジェニファーだ! 今後の教育もよろしく頼む」


 もちろんですよ。

 あんな才能の塊みたいな子はどこにもいませんからね。


          ◇


 ――――――――――五年後。ブライアン第一王子視点。


「で、殿下。お気をしっかり……」

「僕は大丈夫だ。そなたの方がよっぽど重傷ではないか」


 出がけに馬車の事故に巻き込まれた。

 くっ、身動きが取れん!

 僕をかばってくれた従者の血が流れている。

 早く手当てしなければならないのに。


 装飾馬車に乗って出たのが間違いだった。

 装飾馬車は強度が低いから、下敷きになるとすぐ潰れてしまう。

 このままでは……。


『あたし参上!』

『あっ、ロティちゃん!』


 ロティ?

 少女の声がする。


『事故はわかるけど、どーしたん?』

『馬車三台の事故だ。一番下がどうやら王家の馬車なんだ』

『そりゃ大変』

『一つずつ起こしていかなきゃならねえんだが、一番上の馬車が頑丈な重いやつでよ。起こす時に下に力がかかると、潰れて中の人が死んじまうかもしれねえんだ』

『おーい、中の人生きてる?』

「生きてる! しかし従者が大ケガしてるんだ。急いでくれ!」

『りょーかーい。あたしが重力魔法で引き起こすぞー。やじ馬はどいて!』


 重力魔法?

 大型馬車を引き起こすほどの?

 大変な術者だな。


 あっという間に助け出された。

 ロティなる術者は……やっぱり少女じゃないか。

 僕と年齢変わらないくらい。


 奇麗なことも奇麗な少女だが、それ以上に生き生きとしていて印象深い。

 ニコニコしていて目が離せない。


「誰か従者に手当てを……」

「ヒール!」


 えっ? すごい。

 一発で傷が塞がった?

 これほどの回復魔法は初めて見た。

 今大規模な重力魔法を使ったばかりなのに、全然疲れも見せないじゃないか。

 この少女の魔力量はどうなっているんだろう?


「よーし、傷は塞いだし、身体内部の損傷も治癒してる。あとは運だな」

「運、と言うと?」

「血を流し過ぎてるってことだよ。失ったものは回復魔法じゃ戻らないから」

「そ、そうなのか」

「まーでもたまたまあたしが近くにいたのは、運があったと考えようじゃないか」


 その通りだ。

 運があった。

 ん? どうした。

 少女が首を捻っている。

 そうした仕草も愛らしいが。


「……あれっ? ひょっとしてあんたはブライアン殿下?」

「そうだ」

「げ、マジか」


 今頃慌てる少女。

 可愛いな。

 そういやまだ素性を聞いてない。

 平民かと思ったが、着ている服は上等だ。

 裕福な商家の娘とかかな?


「礼をせねばならぬな」

「だったら今日のことは忘れてくれる?」

「えっ?」


 何それ?

 どういうこと?

 いや、忘れられるわけはないだろうが。


「理由を話せ」

「えーと、あたしは殿下と同い年で、来年王立貴族学校に入学予定なんだ」

「ふむ?」


 じゃあ貴族の令嬢なんじゃないか。

 忘れてくれとは?


「貴族学校で殿下と運命的に出会って印象付けろって、お父ちゃんとお母ちゃんに言われてるんだよ」

「……つまり今まで僕が出席しているような集まりに、君は参加したことがない?」

「ないね。だから今殿下とここで喋っているとゆー状況がよろしくなくて」


 何だその理屈は。

 十分にセンセーショナルで運命的な出会いだったと思うが。

 混乱する。


「だからごめんね。さいならー」

「あっ?」


 いきなり走り去った。

 明らかに街中に慣れている。

 何者なんだ?


 確かにあれほど目を引く令嬢なのに、今まで見た覚えがない。

 貴族学校で僕と運命的に出会って印象付けろ?

 僕の婚約者を狙っているのか?

 戦略は理解できないこともないが……。


 下位貴族の令嬢だろうか?

 しかしあの魔法の実力は侮れない。

 宮廷魔道士の実演披露でも、あれほど鮮やかで実用的な魔法は見たことがない。


 近くにいた男に聞いてみる。


「平民、直答を許す。あの少女は何者なんだ?」

「ロティちゃんですか?」


 そうだ、ロティという名だった。


「ハッチングズ伯爵家の御令嬢ですよ」

「ハッチングズ伯爵家か」


 思ったより高位で名門の令嬢なんじゃないか。

 あの平民みたいな喋り方はどうしたことだ?


「よく一人で王都下町を歩いてるんです」

「一人? 貴族の令嬢が供も連れずにということか? 考えられん」

「いや、それがロティちゃんはデタラメに強いんです。時々かっぱらいを捕まえたり、トラブルを仲裁したりしてますので、下町じゃ知らない者はいないくらいで」

「ええ?」


 魔法の実力だけじゃないということか。

 あんな可愛らしい令嬢なのに?

 常識外にも程がある。 

 そんな令嬢が存在しているとは。


「お貴族様の御令嬢を評して言うのは失礼なのかもしれませんけど、気さくでとてもいい子ですよ。どうしてしょっちゅう街中にいるのかとか、貴族様側の事情はちとわからないです。トラブルには警備兵がつきものですんで、警備兵ならもう少し詳しいことを知ってるかもしれません」

「うむ、すまんな。参考になった」


 迎えの馬車がやって来た。

 早く従者を連れ帰って休ませてやらねば。

 ロティ・ハッチングズ伯爵令嬢か。

 その名は忘れない。

 僕にとって運命の女性なのかもしれないから。


          ◇


 ――――――――――貴族学校二年次終業。ジェニファー視点。


「めでたいことではないか」

「めでたくありません!」


 貴族学校に入学するやいなやロティは実力を存分に見せつけました。

 瞬く間に学校の人気者になり、ブライアン殿下はじめ幅広い人脈を築くことに成功しました。

 ここまでは狙い通り。


 しかしまさか本当にブライアン殿下の婚約者になってしまうとは!

 うちのロティを取られてしまうなんて!

 完全に計算外です。


 二年前、ブライアン殿下の馬車事故に遭遇したのがよろしくありませんでした。

 どうせ派手に魔法を使ったに違いありません。

 貴族の令息令嬢で王都の街中をよく知る者はいないと思われるので、頻繁に街中をチェックさせていたのが裏目に出ました。


「まだロティは一二歳ですのに」

「それだけロティのスペックが高かったということだ」

「……」

「ジェニファーがロティを、エリックかライナスの妻と考えていたことは知っている。しかしムリだ。ロティはエリックやライナスには過ぎた器量だった。国のために役立てるべきだ」

「……」


 全く言い返せません。

 誰に対しても分け隔てなく接する美少女で。

 おそらく世界にもそういないほどの魔法の使い手で。

 抜群の成績を伴う積極性と好奇心と行動力を持ち合わせていて。

 貴族のことも市井のことも知っているとなれば当然でしたか。


「……残念ですねえ」

「残念なんて言ってるのはジェニファーだけだよ。教育者としての君の手腕も注目されているじゃないか」


 ロティの陰に隠れがちですが、エリックやライナスも成績優秀で剣の腕が立つ上に、魔法も達者な令息だということで評判なのです。

 ハッチングズ伯爵家を継ぐエリックはもちろん、ライナスも婿入り先に不自由することはないでしょう。


「ロティに負けないように、エリックやライナスも頑張っただけですよ」

「ハハッ、ところが世間はそう見ないからな」


 かもしれませんが、結局走るロティについて行っただけなのです。

 一人牽引する者がいると、皆が引っ張られるのです。


「あ……」

「どうした?」

「ロティは牽引する者なのですね」

「ふむ?」

「ロティが王妃となるのなら、ゼデキア王国全体が前に進むということです」


 王国の繁栄の未来がそこにある。

 ロティをうちで独占しようとするのは愚かな考えでしたか。


「婚約解消されないかしらと思っていましたが、諦めます」

「そんなことを考えていたのか。ブライアン殿下はロティにベタ惚れだし、陛下御夫妻の評価も高いのだ。婚約解消などあり得ん」

「でしょうね」


 婚約までのハードルは高くても、一旦受け入れられてしまえばロティはとってもいい子ですもの。

 返す返すも惜しいですが、幸せになってくれるといいわ。


「ところでコーディ殿がロティの実父であるという噂が広まりつつあるんだ。知っていたかい?」

「今になってですか?」

「まあね。理由はわかるだろう?」


 何ヶ月か前から、ロティがブライアン殿下の婚約者となることは間違いないと言われていました。

 コーディ様も夫人にはひた隠しにしていたけれども、将来の王妃の実父となれば栄誉なことだからでしょう。

 ケンプ男爵家のロティの異母きょうだい達にも恩恵があるかも?

 放りっぱなしで何もしていなかったのに図々しいですね。


「現金でありますこと」

「ロティにとっても悪いことじゃないんだ。どこの馬の骨とも知れぬ素性不明の子というより、コーディ殿の子を養女としてハッチングズ伯爵家が預かったという方がな」

「ではありましょうが……」

「数日前の学校祭の父兄開放日に、コーディ殿がロティと会ったらしい」

「えっ? 知りませんでした」


 ロティは何も言ってませんでした。

 まさかわたくしにも秘密に?

 胸がモヤモヤします。


「傑作な話なんだ。ロティがコーディ殿に言ったそうだ。あんたが顔を知らない方の父ちゃんか、って」


 顔を知らない方の父ちゃん!

 丸々事実でありますけれども、天然っぽい皮肉がひどい!

 ああ、コーディ様も何もしなければメリットがあったかもしれませんのに。

 ロティに全然関わっていないことがバレバレではありませんか。


 ロティもわかってて言ったんでしょうね。

 血の繋がりなど何の意味もない。

 ケンプ男爵家を身内贔屓する気はないぞと。


「すっきりしました」

「ああ、さすがロティだ」


 わたくし達家族に報告するだけの価値もない出来事だと、ロティは思ったんでしょう。

 やっぱりうちの子だけのことはあります。


「ただいまー」

「ロティか?」

「兄ちゃんズも一緒だよ。学校祭の片付けが長引いちゃってさ。お腹ペコペコ」

「すぐに食事を用意させましょうね」


 自慢の子供達です。

 明日から学校も期末休業期間に入ります。

 ロティのお妃教育が始まりますが……。


「ロティはブライアン殿下のことをどう思っているのです?」

「大好き」


 満面の笑みです。

 精一杯頑張りなさい。

 母ちゃんは応援していますからね。

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