色々と声にギャップある私にはたくさんの訳ありがある?

結良城

第1話

「すごい緊張してきたな~」と、人に聞こえないくらいの声で言った。

私は今、在校生がたくさんいる中にどのタイミングで階段を上ろうかと戸惑っている最中で、たまに在校生からの好奇の目で見られて、視線の圧に耐えきれずに急いで階段を駆け上がった。

「はぁ~、はぁ~」

「大丈夫?」

「……。」

『びっくりしすぎて声が出せなかった』

俯いた状態から顔を上げると、先生らしい人が、「あっ、新しく来た藤山さんね。担任の先生呼んでくるから少し待ってて。」

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