第4話 少しずつ近づく距離
冬が終わりに近づくころ、勇斗と美月の関係はますます親しくなっていた。共に過ごす時間が増え、二人の間には自然な距離感が戻り、リラックスした関係が築かれていた。そんな中、新たに二人の友人が加わることになった。
ある日の昼休み、勇斗と美月がカフェテリアでランチをしていると、近くのテーブルに座っていたクラスメートたちが話しかけてきた。男性は高身長で明るい笑顔が特徴的な伊藤和真(いとう かずま)、女性はおおらかで元気な性格の山本花音(やまもと かのん)だった。
「ここ、空いてるかな?」
和真が話しかけてきた。美月はにっこりと笑って答えた。
「はい、どうぞ。お一緒にどうですか?」
和真と花音はテーブルに加わり、自然と会話が始まった。共通の話題で盛り上がり、互いの趣味や学校生活について話すうちに、四人の距離は一気に縮まった。
「そういえば、勇斗さんってサッカーやってるんですか?」
和真が興味津々で訊ねると、勇斗は楽しそうに頷いた。
「うん、サッカー部に入ってるよ。和真さんもサッカーしてるんだって?」
「そうなんです!今度、ぜひ一緒にサッカーしませんか?」
「いいね!僕も参加するよ」
話が弾む中で、花音が笑顔で言った。
「演劇部の公演も見に来てほしいな。皆さんの反応を見たいから」
「ぜひ行きたいですね。楽しみにしています」
美月が答え、和真と花音も嬉しそうに頷いた。
それからというもの、勇斗、美月、和真、花音の四人は自然と仲良くなり、一緒に過ごす時間が増えていった。放課後や休日には、一緒にカフェに行ったり、映画を観に行ったりすることが多くなった。四人の友情は日々深まり、楽しい時間が続いた。
ある日の放課後、四人は公園でピクニックをすることにした。春の暖かい陽気の中、広げたシートの上で、さまざまな話題を交えながらおしゃべりを楽しんでいた。和真が持参したお弁当や花音の手作りスイーツがテーブルに並び、みんなで賑やかなランチを楽しんでいた。
「こうしてみんなで過ごす時間、すごく楽しいですね」
花音が感慨深げに言うと、和真も同意した。
「本当に。これからもたくさんの楽しい思い出を作りたいですね」
美月はその言葉に微笑みながら、勇斗の方を見て言った。
「佐藤君、これからもみんなでたくさんの時間を過ごしましょうね」
勇斗はにっこりと笑い、四人での未来に期待を込めた言葉を返した。
「うん、一緒に素敵な時間を過ごそう」
春の陽気に包まれた公園で、四人は心から楽しむひとときを過ごし、これからの学校生活に対する希望と期待を胸に抱いていた。新しい友人たちと共に、勇斗と美月の関係はより一層深まり、楽しい日々が続いていった。
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