第2話 誰か来た
鏡に映った自分の姿と、ふたりの少女の姿はそっくりだったからだ。
(三つ子?)
そう認識しようとして、自分の記憶がないことに気づく。
(どういうこと?)
今の状況がよくわからない。
ふたりに聞いてみると、三人とも記憶がないことがわかる。
三人で家の中を探してみたが誰もいない。
玄関のチャイムが鳴った。
(((!)))
三人で玄関に向かい、私が急いで玄関のドアを開けると、十歳くらいの女の子が立っていた。他には誰もいない。
「…ひとり?」
「違うわよ。アリンなら、すぐ来るわよ」
女の子が、何でそんなことを聞くの? という顔をする。
「お嬢様。どうかしましたか?」
アリンらしき、大人の女性が玄関に現れる。
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