口裂け女と吃音症

天川裕司

口裂け女と吃音症

タイトル:口裂け女と吃音症


俺はコミュ障だ。

人とまともに語り合える気がしない。

いまだにそうで、

もう人とのまともな会話を諦めようとしていた。


そんな人生を送ってきたからか

俺は家にずっと篭もりがち。

友達も1人も居ない。

いや居るには居たけどちょっと希薄な関係性だった。


又そんなだからか、

俺は自分の世界に引き篭もる事ばかりを考えて、

世間そのものと全く疎遠になって居た。


そんな時、夜道を歩いていると、

口裂け女らしい女に出会ってしまったのだ。


女「わたしきれい?」

「ご、ご、ご、ご、ごめんなさい!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

俺はとにかくこう言う場面が苦手だ。

相手が女だし、こういう話も全く知らなかった。


「ご、ご、ご、ご、ごめんなさい!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

とにかく謝ってその場をやり過ごしてきた俺だ。

こんな場面の乗り越えには年季が入っている俺。

何があってもその「ごめんなさい!」をやめない。


そっからが本当に長かった。長い時間だ。

この女の人はもう100回ぐらい

「わたしきれい?」を繰り返してたと思う。

でもついにキレてしまったらしい。


女「あーーもう!!ちょっとあんたさ、わたしきれいって聞いてんのよ!?なんでちゃんと答えないわけ!?」


女「私きれいって聞いてから『あぁきれいです…』って答えて、そっから私がこうマスク外してさ!これでも?って又聞いて、それでどっひゃあ〜ってなって怖がって逃げてくってのがオチでしょ」


その人はマスクを外すふりをして

俺にそう教えてくれていた。


女「それを何よあんた!さっきからずっと『ごめんなさいごめんなさい』ばっかりで!そうゆうオカルトとか都市伝説ってアンタなんんにも知らないわけ!?」


「え…ええ…?い、いやあの…そうゆうのに疎くて…ご、ご、ごめんなさい…」


女「はぁーー、もういいわよ。とりあえず見せといてあげる。はいこれ」


「…うわ…なるほど、そうだったんですね…」


女性はため息をついて

「じゃあね」と暗く言った後

立ち去った。


でもあとから冷静に思い返すと、あれは確かに口裂け女。

その時のショックがあとで蘇ってきたのか。

俺は少しずつ恐ろしくなり、ああゆう時に

ちゃんとしゃべれるようになろうと思った。


でもこれも1つのショック療法の

ようなものになってくれたのか。

俺は最近、吃音症も治り始め、

人とまともにしゃべれるようになり出した。


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=mpdx3fatW4E

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口裂け女と吃音症 天川裕司 @tenkawayuji

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