第4話 カニちゃんとヤギちゃん

ある日、カニちゃんが誰かと言い争っているのを見た。

怖くて近ずけなかったが、カニちゃんに気づかれた。


「どうしたの?何があったの?」


僕は涙目になりながらカニちゃんに聞いた。


「ちょっと口喧嘩してた。」


「口喧嘩じゃない!うちの仕事を見に来いって言っただけ!」


カニちゃんみたいな感じの人が言った。


「こいつは八木羊。ヤギちゃんだ。俺のいとこ。」


「あっ、こんにちは。うち、ヤギちゃん。うちの家系は遺伝子強いから、ヤクザの用心棒とか部下とかを仕事にしてるの。それでその仕事をカニちゃんに伝えたら、嫌だって言って……。」


「だって!ママと一緒に過ごしたいもん!それに友達とも一緒にいたいもん!ヤクザって遠くのとこでしょ!」


「違うよ。すぐ近く。着いてきて。あっ君も。」


そう言ってヤギちゃんは、どこかへ向かって歩き出した。

この方向って…。

そして、僕の家に着いた。


「あっ!桜の家!」


「カニちゃんの知り合い?」


「あっ、えっと……、僕の家です。」


「えぇぇ!?君が後継者なの?泣き虫なのに……。………あっ!いまさっきの発言聞かなかったことにしてね。」


「ヤギちゃんのこと家で見た事ないよ。ほんとにここで働いてるの?」


「うちがこれから働くとこ〜。カニちゃんも友達いるからここで働かない?」


「………。」


カニちゃんはどうやら悩んでいるようだった。


「…ちょっと考えさせて。」


カニちゃんはそう行って帰ってしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

カニちゃんヤクザ! K.K @Palukw

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ