ESCAPE⑤ 通天閣連続殺人事件

鷹山トシキ

第1話 最初の犠牲者

 ### 登場人物プロフィール


#### 1. **結城 誠**

- **年齢:** 35歳

- **職業:** 大阪府警捜査一課刑事

- **性格:** 冷静沈着で、感情を表に出さないタイプ。鋭い洞察力と強い正義感を持ち、事件解決のためには一切の妥協を許さない。過去に家族を事件で失っており、それが彼の捜査官としての強い意志の原動力となっている。

- **特技:** 推理力、格闘術、銃の扱い

- **趣味:** 古書店巡り、囲碁

- **背景:** 結城は警察一家に生まれ、幼少期から正義感が強かった。警察学校をトップの成績で卒業し、以来、数々の難事件を解決してきた。家族を事件で失った過去があり、それ以来、彼はより一層犯罪者を憎むようになり、特に被害者の無念を晴らすことに執念を燃やしている。


#### 2. **美咲**

- **年齢:** 28歳

- **職業:** 大阪府警捜査一課刑事

- **性格:** 明るく、好奇心旺盛で、何事にも全力で取り組む。結城に対して強い尊敬の念を抱いており、彼のような優秀な刑事になることを目指している。時に感情的になることもあるが、事件に対しては真摯に向き合う。

- **特技:** ITスキル、潜入捜査、交渉術

- **趣味:** ランニング、映画鑑賞

- **背景:** 美咲は幼い頃から警察官に憧れており、特に女性が少ない捜査一課での活躍を夢見ていた。警察学校では、射撃と柔道でトップの成績を収め、捜査一課に配属された。結城とは異なり、彼女は感情を隠さずに表現するタイプで、捜査中も被害者やその家族に対する共感を示すことが多い。


#### 3. **藤堂 警部**

- **年齢:** 55歳

- **職業:** 大阪府警捜査一課警部

- **性格:** 落ち着いた物腰と豊富な経験で部下から信頼されている。直感と経験に基づく捜査スタイルを持ち、若手刑事たちに助言を与えることが多い。時折、煙草を吸いながら物思いにふける姿が印象的。

- **特技:** 直感、聞き込み調査、リーダーシップ

- **趣味:** 喫煙、釣り、クラシック音楽

- **背景:** 警察官として30年以上のキャリアを持ち、多くの刑事たちを指導してきた。彼の鋭い直感と経験は、数多くの難事件を解決に導いた。結城が刑事として成長する過程でも、彼の存在が大きかった。家庭では優しい父親であり、孫が生まれるのを楽しみにしている。


 蒸し暑い夏の夜、通天閣の展望台は観光客で賑わっていた。大阪のシンボルとして親しまれるこの場所から眺める景色は絶景で、夜になるとさらにその美しさが際立つ。しかし、その夜、通天閣の展望台で観光客の男性が何者かに襲われ、絶命していた。


 発見したのは、通天閣のスタッフである高田。彼が遺体を見つけたとき、その場には血の匂いが漂っていた。男性の遺体には複数の刺し傷があり、特に首に深い傷が一つ。そのそばには、奇妙な形をしたメモが残されていた。メモには、「二重の塔、影の中の秘密を知る者のみ生き延びる」とだけ書かれていた。


 大阪府警に通報が入り、すぐに捜査が開始された。現場には既に警察の規制線が張られ、事件の緊迫感が漂っていた。


 

 通天閣(英: TSUTENKAKU TOWER)は、大阪府大阪市浪速区の新世界中心部に建つ展望塔。1912年(明治45年)に初代通天閣が誕生した後、1956年(昭和31年)に2代目通天閣が再建された。2007年(平成19年)5月15日に登録有形文化財となった。公式キャラクターは「ビリケン」。大阪の観光名所ならびにシンボルタワーとして知られる。


 現在の通天閣は二代目で1956年10月28日に完成した。通天閣観光株式会社により運営されている。避雷針を含めた高さは 108 m(塔自体の高さは 100 m。避雷針は2016年に 3 m のものから 8 m のものに更新している)。設計者は、ほぼ同時期にできた名古屋テレビ塔、さっぽろテレビ塔、東京タワーなどを手がけた内藤多仲。建設を施工したのは奥村組である。


 二代目の通天閣は、入場ゲートや展示スペースなどを設けた低層階(1 - 2階)と、展望台などのある高層階(3 - 5階)で本体を構成[8]。入口と2階を往復するエレベータ(低層エレベータ)と、展望台のある4・5階と2階を往復するエレベータ(展望エレベータ)を別々に稼働させている。このような構造のため、入場者が入口から展望台へ向かう場合には、基本として2階で低層エレベーターから展望エレベーターに乗り換える仕組みになっている。


 低層エレベータについては、本体とは別に建てられた白色・円柱形の専用棟(エレベータ棟)の中で稼働。エレベータ棟の2階と本体の2階を渡り廊下で連結している。このようにエレベータ棟を本体と分けた構造は、2014年(平成26年)10月から2015年(平成27年)6月まで実施された免震化工事で功を奏したという。その一方で、再建当初から2001年までは、東洋オーチス・エレベータ(現:日本オーチス・エレベータ)製の円柱形エレベーターを低層用に稼働していた。乗りかごが円柱形のエレベータが設置されたのは、通天閣が世界で初めてとされる。なお、2001年からは、低層エレベータを日立製作所製の円柱形エレベータに更新。本体では、展望エレベータの稼働中に、「ビリケンのイラストや、夜空に浮かぶビリケン座をエレベーターの天井に浮かび上がらせる」という光の演出を施している。


 本体の直下を市道が通っている関係で、低層階の1階部分(エントランス)には、市道をまたぐ格好で鉄製の4本の脚(脚部)が四方に据えられている。再建当初から2013年12月19日までは、低層エレベータおよび、エレベータ棟の2階へ通じるらせん階段の乗降口を1階の東側に設置。展望台への入場券(展望券)を、本体の2階で販売していた。しかし、入場者数の増加などを背景に、同年12月20日から展望台への入場ルートを変更。地下1階に展望券売場と低層エレベータの乗降口を新設するとともに、同年6月30日まで地下1階の一角で営業していた「通天閣地下劇場」の跡地を、入場者の待機スペースなどに活用している。このため、展望台への入場者は、ルート変更前から脚部の間に設けられている地下通路への入口(2ヶ所)から階段でいったん地下1階まで移動。地下1階で展望券の購入と低層エレベータへの搭乗を済ませてから、従来と同じく、2階で展望エレベータに乗り換えるようになった。

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