第2話 敵視

どこからともなく急に出てきた女性はこちらを見ながら霊夢さんに話しかけた。

「ねぇ霊夢この人間どこから来たの?」

霊夢さんはちょっと驚いて口を開いた。

「紫、あんたが連れてきたんじゃないの?」

「いいえ、少なくとも今ここにいる人間は連れてきてないわ」

て、ことは僕以外に外の世界の人がいるのかと思うと少しの期待と少しの不安を覚えた。

「え!じゃあこいつはどうやってこっちに来たって言うの?」

「それがよくわからないのよ」

「わからないなんてことあるの?」

「そんなことよりこの人間は私たちの敵なの?」

紫という人は敵意というよりほぼ殺意に近い眼差しで聞いてきた、僕はその視線に冷や汗が止まらなかった。

「紫、そんなに敵視しなくて大丈夫よ、たしかに何か嫌な予感はするけど脅威をほとんど感じないわ」

霊夢さんの救いの手によって紫という人は殺意は向けなくなったが逆に疑いの目は強くなった気がする。

「まぁ、あなたがいいならいいけどその人間の担当はあなたに任せるわね」

「え!」

「え!」

「なんで私なのよ!他にも紅魔館とかがあるでしょ!なんでうちなのよ」

「仕方ないでしょ他の場所は多分この人間の命が危ないもの、それに引き受けてくれるなら、生活の援助はするわよ」

霊夢さんは目を金マークにして

「わかったわその役私が引き受けるわ!」

「紫さん」

「何かしら?」

「霊夢さんてもしかして超貧乏?」

「....そうね」

「やっぱり」

「そこ聞こえてるわよ、しょうがないじゃない異変解決しても一銭にもならないしお賽銭もほとんどないし....」

「この神社よくここまでやっていけたな、霊夢さん普段何食べてんの?」

「?ほとんど何も食べてないわよ」

「はぁ?そんな差も当然のように言わないでくれます?」

なんか霊夢さん可哀想だなとそう思った。

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