運命変転 哀しみの鎖に囚われし世界

蛸の八っちゃん

プロローグ

運命変転 プロローグ

とある月らしき星で、この世界の滅亡をかけた戦いがあった。

太い剣を右手に持っている男の子と白い髪の長いポニーテールをしている女の子、魔法を唱えている二本足の灰猫がなにやら妖しい魔術師の攻撃を何とかしのいでいるのが見てとれる。

廖術師の手から放たれる火の玉は、砂塵を巻き上げながら地面を焼き尽くす。

「フハハハアー!ムダなあがきはやめるがよろしい!」

 その熱気の中、加那江は叫んだ。

加那江 「わるいけど、みんなそこまであきらめが悪くないわよ!」


シャルルが前に踏み出して、呪文を唱える。

シャルル 「冥界にもだえる炎よ!彼に終わることなき煉獄を与えよ! エーヴェロ・コンサピリオン!」

 暗黒の炎が廖術師を飲み込み、短い叫び声が響く。

「!! ぐうおお・・・!」

シャルル 「ひるんだ!今だ岳斗」

岳斗 「わあってるぜ!疾葬昇虎剣!」

岳斗はそう言うと、ジャンプのフェイントを狭んで、地面に水平に飛び、駆けながら頭を下げた。

そして、月の砂を勢いよく巻き上げながら、滑り込んで今まさに相手のアゴを天に打ち上げんとした時・・・

「・・・どうあかいたとてもどうともならないこともあるのだ。

終焉は存在しない時の中にある。絶望に沈め」

シャルル 「何をたくらんでるか知らんが、とにかく終わりだ。 あのペテン師の時を止めよ!」

しかし、呪文を唱え終わる前に彼は重大な事実に気づいた。


誰も知らない時の中で、岳斗の全身を赤い蔓つるが貫いていた。彼は不辛なことに何も気づかない。もはや唯一の魂をつなぐ鎖が切れてしまっていたことも..

「そして時はすべての理に還る・・・」

消された時と共に彼の魂を失った哀れな骸はもはや世界を通ずる門を二度と開くことなきまま地面に落ちた。

加那江 「岳斗…?嘘でしょう?死なないでよ…」

加那江が駆け寄るが、その手に応えはなかった。 シャルルは歯を食いしばる。

シャルル (なんてことだ。まさかあっちも時の魔法を持っていたなんて。俺としたことが・・・! またやりなおすのか・・・? この地獄を変えても変えてもキリがない。)

「仕方ない・・・アレにかけるか」

この地獄の幕開けは6月のおわりにさかのぼる。これは岳斗が世界を縛る絶望的な未来を変えるまでの物語だ。

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