家出お嬢様と親友

親友「あ、こんなところに居た!皆心配してるよ。早くお屋敷戻らないと…。」

お嬢様「帰らないといけないって分かってはいるんだけど帰りたくないの。」

親友「なにかあったの?」

お嬢様「今の家族には感謝してるよ。だって、この家にきたから私の本当の家族は助ける事ができた。だからこの選択に後悔はないの。だけど、辛いんの。昔の自分に戻りたいよ。」

親友「今のあんたも昔のあんたも私にとってはとっては大切な親友だよ。それは変わらない!それに今のお兄さんもご両親もいい人なんでしょ?」

お嬢様「いい人達だよ…。お兄ちゃんなんかはマナーとか色々親切に教えてくれる。自分の勉強がある忙しいのにね。」

親友「だったら!」

お嬢様「でも私は昔のなんでもない日常に戻りたい。𓏸𓏸と一緒に寄り道しながら帰ったり、お母さんの料理をお腹いっぱい食べる。そんな毎日のようにあった日常。」

親友「𓏸𓏸…。だったらなんでここに来たの?」

お嬢様「あの電車に乗って、海の向こうに行けば昔の日常に戻れるのかなって考えてた。海の向こうなら私の事を知ってる人なんていないでしょ?そんな事考えながらあの鉄橋眺めてた。」

親友「𓏸𓏸頑張ってたの知ってるよ。だから、今までだってやってこれたじゃん。」

お嬢様「でも、これからもやって行けるかが心配なんだ。」

親友「だったら私があんたの側に行く。あんたと同じ所にはいけないかもしれない。でも、辛い時あんたを支えられる。」

お嬢様「大切な人をこんな鳥かごみたいなところに巻き込みたくない。ごめんね。」

親友「ごめんなんて許さない。親友を無くすより辛い事なんて無いんだから。だから一緒にお屋敷に帰ろ?」

お嬢様「…、うん分かった。心配してきてくれてありがとう。」

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