心の旅

一閃

第1話

今、生きてるこの瞬間も心は旅の途中に在(あ)る。


風に吹かれ、水の流れの音を聴き、山を仰ぎ見て、森をさ迷い大樹にもたれて座る。上り坂で汗をたらし、時に小石につまずいて。夜は月と語り星に涙する時、心の中には言葉を超えた何かが小さな炎のように燃え始める。それを動力にしてまた歩きだす。


お天道様がまぶしくとも、雨で濡れ鼠になっても歩く、歩く、ただ歩く。


涙するだけではしんどい。笑うだけでは虚しい。泣いて笑って、迷って怒って。それができれば良いじゃないか。


確かな事は夜が明けて朝が来ることだけ。同じ風は吹かず同じ水の流れもなく。同じ明日もない。


だから歩き続けられると思わないか?

旅を終わらせることはいつでもできる。

だから、もいちど今日とは違う明日をのぞいて見ないか?


めんどくさい思いに囚われているなら、いっそ全て手離して1から歩き出せばいい。


旅の終わりも自分しだい。

どの道を歩くかも自分しだい。知らぬ人の言葉より、自分の心を信じて歩く。


それだけでいいと思う。

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心の旅 一閃 @tdngai1

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