お兄ちゃんの為なら
私は水着のモデルをする為に新宿の出版社にやって来た。
事前にSNSで顔写真と、全体写真を送る事になっていたので、それを送るとすぐに返事が来た。
どうやら第一関門は合格した様で、本日面接をしたいとか。
「それでは天崎美優さん、いくつか質問をしますね」
「は、はい、よろしくお願いします!」
面接は全て女性スタッフだったのでちょっと安心。
他にも何人か面接の女の子たちも来ていて、いかがわしいことはなさそうだった。
質問はたわいない事から趣味や何故水着モデルに応募したとか、いろいろだった。
「では最後に水着の撮影の後に機会があればモデルを続けたいと思いますか?」
「あ、えっとそれは……」
一瞬言い淀んでしまった。
正直に言えばモデルというのは魅力的だ。
でも私の目的はお兄ちゃんと一緒にいる事。
「その、やってはみたいですけど、親と相談しないと……」
「そう、ですか。分かりました」
「あっ! いえ、やってみたいです!!」
なんかこの返事如何で採用されるかどうか決まりそうだったので慌ててそう言うと、面接をしてくれている女性は笑顔で言う。
「はい、それでは控室でお待ちください」
うーんこれでよかったのだろうか?
ちょっと心配になりながら言われた控室に向かうのだった。
* * *
「はい? 聞いてないんですけど……」
「時間が無いので、皆さん早くこれに着替えてくださね!」
控え室で数人の女の子たちと待っていると、スタッフの女性がやって来て水着を渡して来る。
そしてそれに着替えろと言うのだけど、なんなのこの水着!?
「こ、これってビキニ…… しかも布面積がやたらと少ない///////」
しかし驚いた事に、他の女の子たちはさっさと脱ぎ始めて水着に着替える。
みんな同じ布面積の少ないビキニに!
何それ?
私だけおかしいの?
どんどん水着に着替える女の子たち。
裸になるのも躊躇していない。
それを見て私も意を決する。
ここまで来たのだ、私だって!
そう思いながら私は服を脱ぎ、下着も脱ぎ去ってゆくのだった。
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