第7話:いつも通り?
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そして今に至ると言うわけだ....少し昔話が長かったかな....まぁ...こんなこと考えてたってなんにもならんのだけどな....テクテクテクとよく聞く足音を立てて階段を下る...その先には何かを察した無冠と朝食を作るラスの姿....いつもはあの2人が作っていたんだがなぁ...況水の料理はもう壊滅的で....っと..思い出に浸っている場合じゃないな...ラスから朝食を貰い少しいつもより早めに食べる...ここで食べるのも久しぶりだな...食べ終わったら自分の部屋へ行き黒いフードを被る....
せい)さぁ....仕事の時間だ。
と虚空に呟き四階にある俺の部屋の真横の部屋に入る....そこには久しく見ぬ常時黒き炎で纏われた刀....死を想像させるような気味悪さを放つ紫の刀...そして...''今にも壊れそうな一本の純白の刀''...こいつには深い思い入れがある...またいつか思い出に浸るとしよう........その奥にあるパーソナルコーピューター....もといパソコンを起動させる...するといきなり部屋の正面全体にモニターが開かれる....そこには様々な人...いや..依頼人の姿....依頼人から金額を確認し依頼を確認する....もう巨額の富はある...なんでだろうな....俺は完璧な善人ではないから...なんなら悪人..極悪人だ...だから暇つぶしでこんなことをしてしまう....と..いいね...面白そうな依頼だ....さぁ...依頼をこなすとするかな...
・・・・・・・・・・・・・・・
復讐....それの手伝いをするのが俺だ....俺はあの屋敷から出て数時間かけてこの街....『エールクェンティラ』についた...この街には見覚えのある顔のやつが三人くらいいる..依頼をこなしてからついでに三人の様子を見るか....と目の前には見るからに悪人の柄の悪い男が1人...どうやらコイツは依頼人の家族を跡形が無くなるまで殴り続けたらしい....その復讐を頼まれたのだが...面白いと思ったのはそこじゃない...コイツは過去...エールクェンティア地下闘技場のランキングで1位を取っている...その実力が如何ほどのものか見せてもらおう....まずは左へストレートが飛んできた...俺はそれを...
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俺は目の前にいる殺し屋....漆黒のマントを背負ったとしても....よくわかる...コイツは世界で有名な殺し屋だ....俺は左ストレートを試しに放ってみる....世界と俺の差を見てみようじゃないか...そして..俺はその時に理解した....俺には世界はまだまだ.....''程遠い''...俺が打ったパンチは山なんて跡形も残らない威力のはず...だけどそいつは軽々しくそのパンチを片手で掴んで止めて見せた....そしてそのマントのフードから一本...禍々しく..そして煌めいている..赫色の髪の毛が落ちる....フードの下で少し...期待はずれの様な..残念そうな顔をしている...そして俺は....''消された''
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仕事が片付いて...少しティータイムを挟もうとすぐそこのカフェに寄る...コーヒーとパンケーキを頬張ってから先ほども言ったこの街『エールクェンティラ』に居る3人に会いにいく為、歩を進める....しばらく歩くと小さな館に着く。
深夜や夜明け前に見ると正直ちびりそうである。
そんな小さな館を窓からひょこっと顔を出して見る..と...なんと...たまたま窓をむいていた1人の女の子と目が合ったではないか!?...目が合い数秒経って理解が追いつき顔を窓から外すとトコトコトコッ!と全速力で走って窓へ向かってくる足跡が聞こえる。
俺は小さくヤベッと呟き急いで草陰に隠れる...どうにも俺は隠密作戦とかは向いていないようだ。この髪の毛が原因だろうか。そんなことを心中に思いながら一生懸命に隠れるのだが...時すでに遅しか...女の子が俺の後ろに周り俺の腕を掴み捻る。
せい)イデデデデデ!?...たんまたんま!...謝るから離してっ!
と悲鳴を上げる腕に交互するように俺の乞いが始まる。そんな俺を蔑むように妹と思われるこの子はその眼で見てくる。怖い....ちびっていいやつ?...なんか後ろから気配が...そんなことより助けて........
と先程目の合った女の子がこちらに歩み寄ってくる。と...その子はこう口を開く。
??)そこら辺にしておきなさい....いくら変人でも怪我を負わせたらこっちが捕まる。
とその声に交互するように俺の腕を捻っている子がはーいと返事をし俺の腕を離してくれた。
そしてその奥からガタイの良い男が出てきた。刀を持って....え?...ナニコレ俺死ぬの?....嫌なんですけどぉ?....などと心中でふざける暇もなく目の前の俺のことを変人と呼んだ女の子が近づいてきて...俺が想像もしていなかった事を言ってくる。
??)せいさんッ!
といいぎゅ~っと抱きついてくる....その状況に俺は素っ頓狂な声を上げてしまった。
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