第17話 御伽噺

 スカンクとドラゴンが話し合っていた。

 スカンクがいった。「おいドラゴンさん。生地尾おいぢおグループから連絡がありましたが、行きますか、」

 ドラゴンが答えた。「生地尾か……」少し考えた後、つづける。「いこう」

「そうだね」

 二匹は暗いトンネルを進み始めた。しばらく進んでいるとおならベアに会った。鼻口のところで待機させて、着ぐるみを脱いだ。

 じつは彼らはテツとハルだった。スカンクとドラゴンに魂の火という工作でつくったロボットをジップロックの間に入れる。ジャキジャキと音が鳴った。洞窟の中が少しさみしい。


「さて……」


      *


 40分後のことだ。

「わん! わんわん!」

 犬が叫んだ。

「なに? ここほれ、わんわんだって?」

 棒人間が掘るとドラゴンが出てきた。

「ノー!」

 実はこの犬、パグではなく、水上なのである。「わお〜ん!」犬は急いで逃げた。


       *


 ミズカミ犬が逃げていったぞ、とドラゴンは下を向いていった。スカンク・ハルがOK、といいボタンを押す。魂の火(プロジェクター)の効果で、洞窟の中が青白く光った。テツとハルは、非常用通路から脱出した。あのまま洞窟でいると、大変な目に遭うのだ。

 階段をおりたとき、「ウニョー!」という音が反響したのが聞こえた。テツたちは、耳を塞いだ。

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