美少女も悩む事があるし、色々吐きたい時もある。
眩しい朝日、気持ちの良い青空。とは行かないものの、良く晴れた日の事。
それとは全く関係無く、俺は惰眠を貪っていた。起きなきゃいけないんだろうけど、動けないし動かない。
何故、動かなきゃいけないんだろう。何故働かなきゃいけないんだろう……何故働いても物価は鰻登りなのに、給料やボーナスは鰻登り所か不漁が続いてるのは社会と言う大海原のせいだろうか。
ああ、嫌になる。何で俺がこんな事を考えてるんだ。ガラじゃない。やめだ。こんな時には何をしても、大抵上手くは行かない。物事に集中していなくて集中力が散漫してるからだ。
「……今日は何もしない方が良いな」
結果、特に無い予定に"だらだらとのんびりやる"が記入された所で未だ布団の上にいる俺は考えた。
何もしないと言えど、飯は食べたいし。配信は……まぁまぁか。そんなにやりたくも無い……これは結構重症かもしれない。俺の中の優先度は配信や動画が高く、暇さえあれば撮ったり作りたいと思っていた。でも、今の俺は全くそう思わない。もしかしたら疲れてしまったのかもしれない。
それもそうか。思えばずっと美少女になってからここ一週間ぐらい、絶え間無く何かをしていた気がする。動画の勉強と言う意味でも推しの配信を見る様になって、本当の意味での自分の時間って言うのが作れてなかった。
多分、無意識にやってるだろうから家にいてパソコン弄ってたら不味いな。今日は配信や動画から離れよう。
そう思い、俺は家を抜け出した。さらば、俺のダラダラday。
電車に揺らり揺られて数時間。ばっちり酔った。オエ。思えば、子供の頃は乗り物酔いし易くていつも吐くせいでトラウマになってた気がする。と言うか、今は子供の体だし、そう言う事なのか?……暗い事ばかり考えてる気がするが、これから行く場所に着けば嫌でも明るくなると思う。
●●県◾️▲市◉◆
これが俺の実家の住所だ。と言ってもプライバシーの為、隠させて貰ってるが。知ってるか?個人情報の流失って怖いんだぞ。見ての通り、向かっているのは実家だ。
前、ちょっと言った通りお茶目で済ませて良いのか分からない天然な母と、親父の漫才を見てればそれに感化されてきっと元気になるだろうって考えだ。
後、行かないとその内妹を撮影に呼んだ時に一緒に着いてきそうで怖いんだよね。呼んでねえよって返す訳にも行かないじゃん?そしたらもう、ね?自分の家なのに居心地悪くなりそうだから、来る前に行こうと思う。
「まぁ、この姿を見て驚きはするだろうなぁ。妹ですら、飲み込むのに時間掛かったしな。面倒臭え」
さて、何時間かかるのやら。まぁ、動画や配信見てるって言ってたし俺だって事は分かるだろうけど。前みたいにしてくれるかどうかは不安ではある。
「ただいまぁ!」
説明をしてくれる妹がいる事を祈りながら、元気良く挨拶をして扉を開け、中に入る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます