エッッッッな配信?何の事やら?


なんか伸びてる?


あれから、少しして。特にやる事も無いので有名でも無いが、エゴサをしてみると美少女ちゃんと言うタグでエゴサがされていた。俺が言っていた会社の特定だったりでネット民は忙しいらしい。暇なネット民もいたもんだ。あんな配信にわざわざ時間を掛けるなんて。それぐらい注目を引けたって事にしとこう。


……まぁ、登録者がかなり少ないのと、低評価が多いのは気にしないでおこう。取り敢えず、また配信しようかな。


待てよ?タイトルにしちゃったけど、エッッッッな配信って何?顔隠して谷間出せば……。ツラが良くて、出る所出てない女がそれをやったらただ虚しいだけだ。まぁ、一部の方には人気だろうけど、そんなオタサーの姫を。


待てよ?直接的なエロスじゃなくて間接的で偶然なエロスなら運営からの規制も避けられるし、リスナーも喜ぶ。俺も懐が暖かくなる。これだ!




「ども〜美少女ちゃんらしいです。はろ〜」


《コメント欄》

・お前の事だろ

・自己紹介してくれ

・何歳?

・靴下ください

・髪の毛ください

・〇〇会社の〇〇 〇〇?ってマジ?


「靴下も毛もあげませ〜ん。ええっとまぁそうですね。自己紹介と行きますかぁ!と言っても何にも考えて無いんですよね。そう言う設定的な物も何もかも。この配信もなんかバズってるからって言うのが理由で適当に始めたので」


そうだなぁ、どうしようか。


しばし考えた所で名案が思いつく訳も無く、諦める事にした。


「名前は美少女ちゃんって事にします。今の所は!です。なんか良い名前の候補があれば、パクろうと思うんで是非送ってください。年齢は……実年齢は35なんだけど、この身体だと高校生ぐらいだと思う。ピチピチjkって訳だね!えっと、後は好きな物ね、好きな食べ物は肉料理」


《コメント欄》

・35!?

・嘘だろ?いやjk?嘘だろ?

・この子と情報戦したら確実に負けるわ

・美少女ちゃんはオバさんjkだったんだ

・おばさんjkってどっちだよ

・美少女ちゃんで良いよ

・可愛いならどっちでも良いや


「えー。まぁ、そうですね。おばさん?では無いですね、どちらかと言うとおじさんが正しいですね、いやオッサンか。正しくはオッサンjkですね」


俺がコメント欄の皆に正しい知識を伝えると、またしても流れが速くなる。追うのが大変だな、これ。動体視力かな?鍛えないとダメかも。


《コメント欄》

・なんか……何というか世界は広いんだな

・こんな可愛いオッサンがいるのか?

・夢かこれ。……いや、リスカ痕が痛いから夢じゃないわ

・怖E


「まぁ、おっさんっていっても今は魂がおっさんなだけなんで……うーん。分かりやすいかどうかは分からないんですが、まぁ説明すると。バ美肉みたいな状態ですね、今の俺は。ガワが美少女で、魂がオッサン」


そう言えば分かりやすい気がする様な?


「あっ、そう言えばエッッッッな配信ってどんなのやれば良いですか?」


ふと思い出して聞いた質問なのにリスナーは凄い勢いで食い付き、コメントは止まる事無く流れて行った。その光景はまるで、壊れたトイレの様だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る