第28話 距離


あの娘と別れて、かなりの時が流れ

そして懐かしい日差しに戻る

焼けつくようで、そしてとても優しい

彼女の好きだった風が吹く


言葉では言いあらわせない事があの日

二人の中で確実に起こったのさ


真夜中の電話で何故か何故か何故か

やっと気づいたのさ…

でも隣を向いても、今はあの娘はいない

心の痛みが叫ぶ



あの娘の写真は、かなり古くなった

だけど色褪せない思い出

抜けるような青空の、下で微笑む

澄み切った彼女の表情


口にすれば嘘になる何かがあの日

二人の距離を確実に遠ざけた


暗闇の中で自分が怖くなり

本当の何かを見つけた

だけど閉じた目を開けても、そこにあの娘はいない

心の中で吠える



硝子細工の想いを隠していたよね

お互いに別々の形をした


やはり振り返るとそこには、もう誰もいない

心の痛みが叫ぶ(大好きだったよー)

振り返るとそこには、もう誰もいない

心の中で吠える

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