奇妙 bgm

 作業中、BGMをかけるとかってあるじゃないですか。


 私はマルチタスクが極端に苦手で……ADHDってみんなそうなんですかね、ほんと迷惑してるんですけど。

 好きな曲とかかけるとノッてしまって、私の場合は怪談とか書いてるので文字数ですね、それが進まなくなっちゃって。

 なんで書けないかわからない方のために言うと、曲の方に集中しちゃうんですよ。

 だから、BGMをかけない……なんてことはなくて、それだと寂しいじゃないですか。


 だから、あえて少し耳障りだったり、どこかおかしかったり、そんな音源を探して作業中に流してるんですよね。

『奇妙 bgm』、とか色々調べて。

 それで見つけたBGMを、今でも愛用しているんですよ。


 それを使い始めてからの話なんですけど、変な夢を見るようになったんです。


 最初は、ただ、屋上から飛び降りる人を眺めるだけの夢で。

 その後の死体まで、グロ画像も見ないはずなのに鮮明にわかって。

 色、匂い、音、現実にあるものが大体揃ったような感じがして、あまりに奇妙だったので、記憶に残っています。


 その夢は、起きても忘れることができなくて、それが面白くて。

 次の日も、変な夢を見たんですよ、今度は通り魔に刺される人を眺める夢。

 それからもずっと、人が死ぬだけの夢が続いて。


 あ、BGMかけるのやめてみた日もあったんですけど、その日は夢見なくて。

 寂しくて、またかけるようにしたんですけどね。


 それで、時々、明らかにおかしい『何か』が原因で死ぬ人が出てきて。

 好奇心もあってか、もっと見たいなんて思うようになりました。


 それからは、見たいものがもっと見れるようになって。

 死ぬまでの経緯とか、死んだあとの何かとか。

 それで、人の死をエンタメとして見てしまうようになってきたんです。

 それで、怪談とかのネタにするようになってきて、こうして色々書いているわけですよ。


 まあ、別にいいですよね。

 夢だし。

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