なぞの講義

沼津平成

第1回

「翔太」と母さんがいった。

「なーに?」僕は階段を降りずに返事をした。

 こういうことは日常茶飯事だから、母さんも気にしていない。

「講義がとどいてるよー」

「えっ講義」

「あなたが頼んだんじゃなかったの」

 声が訝しげになった。

「ああ……ん、僕が頼んだやつかなあ」

 僕は階段を降りた。講義の題名は「果てしなく広い講義」だった。

(詩の類の、講義かな……?)

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なぞの講義 沼津平成 @Numadu-StickmanNovel

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