ただの棒人間がただ冒険するゾ!ドジすぎる棒人間が勇者と歩いて旅する話

沼津平成

第1話 一日目

 棒人間がよっちらこっちら歩いておりました。

 この棒人間、じつにどじなんですねえ。

 ほら、さっきから何回も落とし穴に出会っては転んでたりしてますよ。

「これは、牛」棒人間は牛に出会いました。牛は雪にまみれていました。

「ちとまて、棒人間」牛が棒人間を呼び止めました。あっ、呼び止めましたよ。さて私もこの公園に集まって一人寂しくポツポツと語っております。私も誰かを呼び止められればいいのに! ねえ?

「つのを、どっかにやってしまったんだ! きみ、探してきてくれないか」

 かくして棒人間は角を探した。角は牛の真後ろに落ちていた。

「はい、これ……」

「ああ、これだありがとう」

 

 さて、棒人間は次におならベアに出会いました。おならベアは屁を放つ凶悪なくまです。

「森のニンニクをとってきてくれないか」

 ということでした。多分にんにくをなくすと罰として放屁を受けることになるでしょう。

(飛ばされるの嫌だなあ)

 なんとか、棒人間はニンニクを見つけました。近くの農家をたずねたら、あっさり見つかったのです。

「ありがと……ん? これ森のじゃないな」

「あっ……」

 ぶほーっ。ウニョーッ!

 棒人間がぶっ飛ばされるとそこは旅館でした。棒人間は旅館に泊めてもらうことにしました。

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