5.明確な手段

これまでを短くまとめてみる。


多くの人に読んでもらうためには多くの人の目に触れなければいけない。カクヨムを利用する全員が通る場所がトップページであり、ここでしっかり目立てば大きく数字を伸ばすことになる。その中でも注目の作品は最も目立つし、他のアクセス源であるランキング等に比べ低いハードルで掲載されることがある。そのための目安は公開3時間で☆10,60PV。という流れだ。


今回は☆10,60PVのために必要な手段を考えよう。作品へのアクセスをまとめた中からどうするか考えていく。


そもそも数字が必要な経路はダメだ。現状数字がないのだから。


ランキング、イベントは除外だ。どちらもPVを稼いでいないと効果が出ない。イベント参加はおすすめする。だが効果はそれほど大きくないはずだ。


次に検索と新着作品も除外していい。

タイトルやキャッチコピーやタグで要所を押さえればPVは増える。だが内容に合わせて作品毎に考えなければいけない。時間をかけて考えても毎回うまくいくわけではない。コンスタントに目標達成ができないので一旦忘れて構わない。


残りは企画、作品公開、近況ノート、ユーザーリンク。私の提案する方法はこの4つを組み合わせて相乗効果を生む方法だ。


簡単にまとめると『フォロワー』を増やして『通知』を届けてPVや☆を増やす。これが最も確実で作品毎の再現性が高い手段だ。


順序を明確にすると最初は「企画の参加・開催」して「ユーザーリンク」で入口を作る。次に「近況ノート」に誘導して交流する。そして仲良くなって『フォロー』してもらう。簡単に言うと友達を作るのだ。


数のために友達を作ると聞くと聞こえが悪い。だが無名の人間を最初に応援してくれるのは友人だ。高校のスポーツの県大会。観客席を想像しよう。まばらに席を埋めて熱を持って応援するのは出場選手の家族や友人だ。どんなレジェンド選手も最初は仲間の応援からスタートする。


実際に私が芸術大学に通うころ、一番最初に感動してくれたのは学友や先生だった。今アートの世界でプロとして活躍している友人も皆そこから大きくなった。いきなりファンはできない。孤高の天才がある日彗星の如く登場するような姿は一番かっこいいし憧れる。だけどそんな鬼才はこの参考書を読む前に1人で成功してしまう。現状あなたが0に近いなら素直に友達作りから始めよう。


まずは「企画の参加・開催」をおすすめする。

「同じ趣向の人」が「交流を目的」に集まるからだ。




1.企画の参加・開催


出会いは探す場所が大切。恋愛の出会い例に考えよう。ナンパは難しい。お互いのことを何も知らない。学校やサークルや同じ習い事の人ならどうだろう?目的は恋愛ではないが少なくともナンパよりは考え方が近い人なのでまだ良い。毛色はナンパに似ているが合コンは目的が同じなので遠慮しなくていい。全員が出会いを目的にしている集まりだからだ。


それで言うとカクヨムの自主企画は「学内、サークル内での合コン」くらい素晴らしい。同じ趣向の集まりでみんながお互いの作品を読みたい人だ。友達を作る絶好の場だ。


できれば自主企画を開催すると良い。考え方や趣味や属性の近い人の方が友達になりやすい。できるだけ自分の個性を盛り込んだものを開催しよう。


例えば年齢はどうだろう。「高校生の集い」「30代の作品集」友達ができそうだ。さらに工夫しよう「20代の仕事に迷う作品」なんてどうだろう?「年齢」に加えて「働いてる人」が集まってきてより仲良くなれそうだ。


年齢だけでなく、ジャンル、仕事、好きな物、嫌いなもの、自分の特徴や考え方の企画をすることで友達になり易い人を探そう。そうすると考え方が近くなるのであなたと仲良くなってフォロワーになってくれる可能性が高まるし、かつあなたもその人の作品を参考にできるはずだ。良い友達になれそうだ。


開催が苦手で参加を中心にする場合も同じように自分が仲良く出来そうな企画を選んでほしい。お互いに良い関係を築けそうな人を探そう。


企画を開催・参加をしたら次は「交流」だ。




2.企画を通じた交流


企画を開催するなら最低限☆やいいねを付けて回ろう。その際は必ず☆3をつけよう。☆2や☆1を付けないといけない作品には反応しないでおこう。意図はなくとも上からな印象になる。友達は同じ目線だ。☆2 以下が必要なときもあるだろうが友達を作る時期にはスルーしよう。そしてあなたが感動した良い作品にはレビューやコメントを書こう。文字を贈ることは大切だ。すべての友情は会話から始まる。


参加する場合、主催者の近況ノートを見てみよう。だいたい企画についての近況ノートがある。ない場合はとりあえず最新の近況ノートでもいい。そこにコメントをしよう。「自主企画参加させて頂きました。わくわくする企画ありがとうがとうございます。企画者さんの作品や他の方の参加作品も読ませて頂いて楽しんでいます」もっと短く砕けた感じでもいい。「自主企画参加しました!よろしくお願いします!」


メッセージを書く時は『作品・企画を褒める』と『今後も読む・注目する』をセットで伝えよう。友達とは感性を震わせて長く側にいてくれる人のことだからだ。あなたからまず友達になろう。


もし言葉にすることが苦手ならそのことをそのまま言葉にしよう。「うまく言えないけどめっちゃ感動しました。今後の作品も楽しみにしています」また単純にリアクションを伝えよう。表情を文字にすると良い。「めちゃ笑いました!続き待ってます!」あなたの表情を伝えるだけでも受け取った側はすごく嬉しい。合わせて相手をフォローするのも良い。


コメントは短くとも出来るだけ心をこめて書くべきだ。あなたのユーザーリンクがより素晴らしいものになる。この人どんな人なのだろう?どんな作品を書いているのだろう?思わずあなたの名前をタップしてもっと知りたくなるように心を込めよう。


心を込めるとなると、趣向の遠い友達になれなさそうな多くの人に対応するとしんどい。また無理して疲れている人と友達になりたいだろうか?だから企画を開催・参加時には自分に合うものを選ぶ。あなたの心のこもった対応には限度がある。無理して全体がおざなりになってはよくない。最初にきちんと絞り込もう。


企画での交流をするとどうなるか。次の段階に進む。返事がくるのだ。それはレビューにいいねが付いたり残したコメントに返事が付くというだけでない。あなたの近況ノートにコメントが届く。




3.近況ノートへ誘導


企画で交流している間に並行して近況ノートで企画に参加したこと、作品について、自分の創作について語っておこう。先述の通りにあなたがうまく出来ているなら友達候補はあなたのプロフィールを見る。


それ時の相手の視点で想像してみよう。


自分が企画をした・または参加したら注目してわざわざコメントやいいねをくれた人がいた。この人はどんな人なのだろうか?プロフィールを覗く。すると近況ノートで自分の関係する企画について話している。「一言お礼を残そう」「いいねだけでもつけよう」となる。そこに作品のリンクがあれば読んでくれるし、フォローを返してくれるかもしれない。


やっとフォロワーが増えた!


だがここで完了ではない。次は『反応へ返事する』のだ。




4.反応への返事


あなたと友達になってくれた。だけど友達は入口に過ぎない。友達になりたての人の小説をこの先もずっと読むだろうか?きちんと仲良くなろう。そのためにリアクションをとろう。まずは自分からだ。新しい友達が作品を公開したら読んでいいねをつけよう。良い作品なら☆をつけよう。レビューや応援コメントを残そう。近況ノートにコメントしよう。


おおくの人がこう思うことだろう。しんどい…。それでいい。


全部でなくてもいいのだ。無理はしなくていい。繰り返すが無理している人と友達をやっていくのは難しい。だけどせっかく友達になったのだから疎遠になるのは寂しいし、久しぶりになってしまうとどう接していいかわからなくなる。だから忘れない程度にちょこちょこでもいいので返事をしよう。文字でコメントやレビューを残すと良い。だけどしんどいならいいねや☆だけでいい。すると相手からも反応がちょこちょこ返ってくる。とにかく急がなくていい。自分のペースですすめよう。その方が優雅に見えて友達になりたくなる。


そうするとあなたの近況ノートや作品にもリアクションが増えてにぎやかになる。できる限り丁寧に返事する。そこに企画で交流を持った初見の方がやってきてこう思う。私も返事がもらえるかな?そうしてちょこちょこ会話をしてくれる方が10人、20人と増えていく。あなたはまた返事をする。また反応が多くなり、その賑わいを見て加速していく。その結果フォロワーは増えてあなたの目標は達成される。




まとめよう。

1.企画の参加・開催

2.企画を通じた交流

3.近況ノートへ誘導

4.反応への返事


この順序で『注目の作品に載る=☆10,60PV』という目標が『友達作りの積み重ね=企画を軸にした交流』で達成できる。


さて、あなたが今すべきことはなんだろう?


昨日まで「数字を増やして有名になる!」と元気よく答えていたかもしれない。だけど今は『企画のために何本か作品を書く』『企画をやってみる』『近況ノートを書く』『丁寧に返事をする』具体的な行動に変わったのではないだろうか?また『次はこれをすべきだ』と自分で判断できるのではないだろうか?


"現実的で具体的"な『目的』と『手段』があなたを良くした。これはカクヨム活動だけでない。勉学、スポーツ、仕事、あらゆることにおいて大切になる。広告や宣伝においても基本だ。0から物事を大きくしていくには状況を整理して目標を立てて、そのための小さな手段を考えて積み重ねるしかない。


次回は一度広告・宣伝についての閑話休題を挟んで今回提案した手段の要所を詰めていこう。ここまでは大筋だったので「そんなの当然」と感じた方も次回以降は楽しみにしてほしい。また長くなったので少し疲れた方も多いと思う。休み休みでもいいのでこの先もお付き合い頂けるとありがたい。

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