森田さんは何度か⚫︎す

第1話 砂漠のきみへ

おい、リコ。リコ。おい。起きろ。

おいー、、、。リコ！！

「ん、、わぁ！！」

「お前いつまで寝てんの？もう舞台挨拶始まるぞ。」

「、、、うわぁぁぁ！！や、やばい！

すみません！」

「なんだ、昨日家帰ってねーの？」

「あ、、はい。

原稿まとめてそのままデスクで寝てたみたいです、、。」

「んったく。ほら、早く準備しろ。」

「は、はい！」

週刊GOOD

日本で1番売れているといっても過言ではない

週刊誌

毎週芸能人のスクープや経済情報

政治家のあれこれを報道し記事に載せる

巷ではよくやりすぎだとか個人情報だとか言われてるみたいだけど真実を報道してることに変わりはない。

「えーー、六本木のTOHOシネマズですよね？」

「ん？あぁ。13:00にラストワールド3の

舞台挨拶。」

「ラストワールドかぁ。元彼と見に行ったなー。」

「日本のゾンビ系にしては面白いよな

俺1と2全部見たもん。あ、そこ左ね」

「はーい。ってかコウキさん見てたんですか？意外！ってきり洋画しか見ない派かと。笑」

「どんな偏見だよ。

にしても主演の渡辺健太が女子大生と密会とはねー。」

「結構私好きだったのになー。

今のところそのネタ持ってるの私たちだけですよね？今日の舞台挨拶終わりに張り込んで

決定的な証拠撮ったら記事！みたいな流れですか？」

「うん、とりあえず上からは証拠押さえたら

GOサイン貰ってるから来週か再来週掲載じゃないか？

しかしまー新婚1年目で不倫ねー。

奥さん元モデルなのに。女は顔だけじゃ飽きられるのか。」

「失礼な。ただ単に遊んでただけですよ。

男はすぐそーやって。」

「そーいや聞いたぞ、

リコ彼氏に浮気されて別れたんだっけ？」

「え、なんで知ってるんですか！」

「この世界は狭いんだぞー。笑

2年くらい付き合ってたんだろ？」

「、、、さすが記者。情報早いですね。

浮気する男大っ嫌いなんです私。

あ、着きますよ。」

「え、怒ってる？」

「、、、、別にっ。」

「なんだよちょっとイジっただけじゃん。」

舞台挨拶の会場の前にはすでに行列ができていた。さすがヒット作の続編だ。

リコと先輩のコウキは舞台挨拶の会場へ入り

俳優陣の到着を待った。

「本日は映画ラストワールド3の舞台挨拶にお越しくださいまして誠にありがとうございます！ここで皆様にお知らせがあります。

本日登壇予定でした主演の渡辺健太様ですが

体調不良という事で欠席となります。

楽しみにしていただいてたお客様、報道陣の方々、大変申し訳ございません。

今回は渡辺健太様抜きで他の出演者様での舞台挨拶となります。」

「おいおいまじかよ。無駄足じゃねーか。」

「えーー。コウキさんどうします？一旦会社戻ります？」

プルルル、プルルル、ピッ。

「はい。」

「あ、コウキ！今六本木か⁈」

「そうです、でも渡辺健太体調不良で舞台挨拶欠席らしいです。」

「いや、それはいい。今すぐ

密会相手の女子大生の自宅へ行ってくれ！」

「え？今からですか？」

「そうだ、警視庁のツレから連絡が来てな。

・・・・・・・・・・」

「え？それ本当ですか？」

「あぁ、もしかしたら渡辺健太が関与してるかもしれん。急いでくれ！」

「あっえ、編集長？編集ちょ、、

クソッ。」

「コウキさんどうしました？」

「リコ。急いで密会相手の女子大生の家に行くぞすぐ車回せ。」

「え？どういう事ですか？」

「あの女子大生殺害されたらしい」