なんで、生まれてきたんだ?

血を得るためにとある一族に執着する吸血鬼と、その吸血鬼に何らかの感情を抱く主人公のお話です。この二人の世界が限りなく閉じてお話が完結しているのもいいのですが、外に無限の広がりがあるのがこの作品の最大の魅力だと思います。個人的にひとりものすごく気になるキャラクターがいますが、本編に全然出てきません。そこが想像力を掻き立てて、最高でした。第七回こむら川小説大賞の金賞は伊達でないです!