第33話 女子ってマジに苦手かも?・・
慰安旅行から数日、店にお客として薫ちゃんのお父さんがやってきた、そのお父さんへ僕を紹介してくれたのはよかったんだけど・・・
>フェルーナ裏の倉庫
「ユウト君、どうだった?」
「え? あぁ薫ちゃんか、どうだったって、何が?」
「何がって、わたしの父のことよ、けっこうカッコよかったでしょ?」
「そ、そうだね、スラっとしたカッコイイお父さんだね」
「それだけなの?」
「えっ、え~と・・・」
「ユウト君のこと良く思ってもらえるように、いろいろお父さんに話してるの、もっとお父さんとコミュニケーションをとって好印象を持っもらえるようにしてほしいって言ってるのよ、判って!!」
「あぁ、そうだったんだ・・でも、いきなり変に慣れ慣れしくしたらおかしいよ、将来結婚予定とかならまぁギリオーケーな話だけど、今は普通にしてるのが一番いいんじゃない?」
僕の返事にあからさまに不満気な顔をする薫ちゃん、
「もう・・・ユウト君のバカ!」
薫ちゃんは泣きそうな顔で倉庫を出ていった・・
「まったく起伏の激しい女子のメンタルにはついて行けないよ・・・」
すると、こんどは薫ちゃんと入れ替わりに有希ちゃんが倉庫にきた。
「ユウト君、キミはほんとに女心を判ってないわね、そんなことじゃマジに薫ちゃんから嫌われちゃうよ」
「有希ちゃん、やだなぁ聞いてたの?」
「まぁ、こうなると、わたしにもチャンスが残ってるってことになるんだし、全力でユウト君の気持ちをわたしに引き寄せちゃおうかしら。ウフッ」
「チャンスって何? それに全力でって・・」
「えぇ、全力でヨ! この身体とかぜ~んぶ使ってってことね、ウフフ」
「・・・・」
僕は有希ちゃんの言葉でちょっと気になってることを思い出してフリーズ状態になってしまった、それを見た有希ちゃんは拍子抜けしたみたいに、ちょっと不機嫌に・・
「なに? どうしちゃったのよユウト?」
「え? あぁ~、ゴメン有希ちゃん・・え~と、ちょっと聞きたいんだけど、ここで働いてる有希ちゃん達女子はどうしてそこまで僕のことを気に入ってくれてるの?」
「ふぇ?」
「僕って今までこんなに女子に気に入ってもらったことなんてないから、今のこの感じって不思議なんだよ」
「それは・・・」
「ん? 何かあったりするの?」
僕は有希ちゃんが返事につまったことに違和感を感じた。
「イ、イヤイヤなにもないわ、ユウトって自意識過剰なんじゃないかしら、アハハハ~」
有希ちゃんはこう言いながら不自然に目を逸らせたまま、倉庫を出ていった。
(やっぱり何かあるっぽい・・)
その後も倉庫で作業を続けていた僕だったけど、バイトが終わるまで有希ちゃんの妙な態度が変に気になっていろいろ想像&妄想をしまくっていた・・・
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