第34話 クリスマスはイイチャンス??
フェルーナでバイトを始めて数か月、バイトにも慣れてきたし、他のバイトの5人の女子達ともそれなりに上手く接することができていると思う今日この頃・・・
>そろそろ年末商戦が始まる時期のフェルーナ
「そろそろクリスマスが近いわね、街もクリスマス向けの装飾も始まったみたいだし、ウチもなにかそれっぽく飾ろうと思うんだけど、どうかなぁ?」
イズミちゃんが他のみんなに軽い感じに聞く。
「そうね、美大でもいろいろ始めてる子もいるわ」
「去年のサンタコスってまだあるんでしょ? あれ使えばいいんじゃないかしら? けっこうウケも良かったじゃない」
イズミちゃんの問いかけに薫ちゃん、有希ちゃんもノリ気な反応、
(ん? サンタコス? そんなことをしてたのか、知らなかった・・・5人のサンタコス、イイかも~♡)
僕は有希ちゃんのサンタコスというワードを元に女子5人のサンタ姿を勝手に想像して・・・
「イイかも・・うん、イイ!」
無意識に独り言を言ってしまった僕を有希ちゃんが見逃さずに・・・
「あら~、ユウト君ったら、私たちがサンタコスした姿を妄想してるんでじょ~? しかも~エロいほうにフッてる感じがするわ~、ユウトのエッチ!」
「えぇ~、そ、そんな妄想してないよっ!」
「ホントかなぁ~?」
「い、いや、サンタコスは想像したけど・・」
「やっぱ妄想したんだ~」
「いや、妄想じゃなくって想像だからってッ!」
ここで薫ちゃんが僕に迫ってきて、
「それでそれで、ユウト君はどんなサンタコスがいいの? やっぱりちょっとエッチっぽいのがイイのかな?」
「えぇ~?! か、薫ちゃん、なんでそこ突っ込んでくるのかな~?」
急にグイっと来た薫ちゃんにアタフタしてる僕を尻目に薫ちゃんはさらに続けて・・・
「だって、せっかくのクリスマスなのよ、なにも無しで終わるなんてあり得ないじゃない、それにどうせコスプレするならユウト君の好みに合わせてあげたからさ~」
「からさ~って・・・」
「クリスマスにはわたしを食べちゃっていいからね、ユ・ウ・トく~ん、ウフッ」
自分のお父さんを僕に紹介してからの薫ちゃんは前に比べ、妙にグイグイくるので、どう対処しればいいのかマジに悩むので僕は・・・
「あ、あの。僕、倉庫の整理に行ってきま~す」
とまぁ、倉庫へ避難するのでした・・・
>倉庫
「ふぅ~、最近の薫ちゃんには困ったもんだ、どう対処したらいいか、ぜんぜんわかんないよ~」
僕が倉庫で薫ちゃんの様子に困惑してるとそこにイズミちゃんがやってきた。
「ユウトく~ん」
「え? あぁイズミちゃんか、薫ちゃんかと思った・・」
「薫ちゃんじゃなくてゴメンね~」
「いやいや、別に薫ちゃんを待ってたんじゃないよ」
「そ~ぅ? まぁいいけど・・え~と、クリスマスのことなんだけど、ユウト君は男子だからクリスマスなんてどうでもいいことなのかもしれないけど、女の子にとっては十分大きなイベントっていうか、節目みたいなモノなのよ」
「節目?・・」
「えぇ、それまでなんとなく気になってた男の子との関係をグンと進めることができるかもしれないイイチャンスって感じかな? 女子って何かに頼りたいって思う生き物なの、ここのとこ判ってほしいな・・」
「ふ~ん、頼りたいねぇ・・・」
「だから占いとかって女子大好きじゃない!」
「そうだね・・ん? そしたら、それってイズミちゃんも感じてること?」
「えぇ、もちろんよ、だからわたしだって、某男子君との関係の進展を狙ってるってことよ、この意味、わかるでしょ? ウフッ」
と意味深な言葉と同時に可愛く首を傾けてウィンクまでしてきた!
(うわっ! またウフッきたッ! このウフッがくせ者なんだよなぁ・・それに今日はウィンクまで付けて・・クリスマスはホンキって意味なのか?・・)
クリスマスはまだ少し先だけど、街とフェルーナの女子たちのクリスマス準備はもう始まっている・・・
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