呪い

天川裕司

呪い

タイトル:呪い


信じられない犯罪者がいた。

犯罪者とは、かつての俺の友人。


友人「…へへ、俺オカルトとかに興味あってさぁ、呪いとかそういうの、昔からちょっと興味あったんだよね」


友人「だからさ、恨み買おうと思って、あいつヤッたんだw」


「え…?」


友人「思いっきり恨み買ったらさ、そうゆう霊とか見れるかって思ってねw」


「(こいつ…)」


友人はその昔、過失で1人の女性を死なせ、

裁判沙汰になった後、刑期何年かで出所してきた。

裁判では過失と言う事もありそれほど罪には問われず、

こいつの殊勝な演技ぶりから情状酌量も認められ、

その刑期すら縮められたとか。


でも全部、演技だったんだ。

こいつは俺のもとへまた来るようになり、

自分の正直なところを全部話した。

周りには裁判人がもう居ないから、

こいつは自由に何でもかでも言ってくる。


友人「だからさぁw」


「(呪われろ!お前なんか呪われたら良い!!)」

俺はこいつの話を聞きながら、心の中で何度もそう叫んだ。

ひど過ぎる。

たったそんな陳腐な理由で、こいつは1人の女性をあやめたのだ。


やがてこいつは帰り、俺は部屋に1人になった。

「……なんて奴だ。ほんとに…!…あんな奴、ほんとに呪われたら良い」


「あんな奴が生きてるなんて…無理矢理あいつの犠牲にさせられた何の罪もなかった人が、この世を去ってしまうなんて…」


俺はこの不条理に本当に怒りが湧いた。

あんな奴が俺の友達だったなんて信じられないどころか

永久に葬りたい気持ちになってしまった。


「ひど過ぎる…。やられた家族は泣き寝入りかよ…!」

俺はそのやられた女性のほうの気持ちに立っていた。


すると瞬間、不思議だったが、

謎の声「…フフ、あんた、気が合うね…」

「…え…!?」

ボソッとだけどそんな声が聞こえた。

後ろから聞こえたみたい。

でも振り返っても誰も居ない。


それからわずか数日後。

別の友達から電話が鳴った。


別の友達「矢島のヤツ、自●したらしいぜ」

「え?」

あいつが自らこの世を去ったと言う。


「そんな。だってあいつ…」

別の友達「ん?」


そこまで言って俺は言葉をつぐむ。

オカルトが趣味で、霊と会うのを

何より楽しみにしていたあいつが

自らこの世を去るなんてそんな事、

ありえない…?そう思ったから。


「あいつがそんな。…いつ?ほんとに自分で…」

別の友達「…ああ。でも自●にしても変らしいんだ」


「変?」

別の友達「ベッドに手足をぐるぐる巻きにされた上、その上で睡眠薬多量に飲んでこの世を去ってたんだって…」


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=sXrI38bWEwQ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

呪い 天川裕司 @tenkawayuji

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ