第40話 辛い!?献立!?目が離せない!
「麻婆豆腐食べたかったの?辛い食べ物で2人には大丈夫かどうか分からなかったから作らなかったんだよね。じゃあ、明日のお昼は麻婆豆腐にしてみようか。それと、これ食べたいな~って料理が有ったら何時でも言ってね。お母さんとアルエの食べたいものを優先的に作ろうよ。」
「麻婆豆腐は楽しみね。本の一番最初に載っている位だからそれだけ推せる料理って事だものね。他にも和食になるけれどアジフライとか天ぷらとかすき焼きとか色々食べてみたいものが有るのよね。夕食をお店で出す為の試作料理にして、昼食で色々食べていきたいわね。」
「いいんですか⁉楽しみです!チキン南蛮とかハンバーグとかよだれ鶏とかいっぱい食べたい料理があったんです!」
「なんだ、2人とも目を付けていた料理があったの?それならもっと早く言ってくれれば良かったのに。じゃあ明日の昼食からは、麻婆豆腐、アジフライ、チキン南蛮、天ぷら、ハンバーグ、すき焼き、よだれ鶏にしよう。その後は、また聞くから食べたいものを考えておいてね?」
料理を決めたり作ったりする立場としては、なんでもいいよりもあれ食べたいこれ食べたいと言ってくれる方が嬉しかったりする。今後は、食べたい料理を言ってくれそうなので献立を決めるのが楽になるかな?主菜が決まれば、副菜や副々菜はそれに合わせればいいだけなので結構楽なんだよね。
昼食後の団欒も終わり、14時までまだ時間があるのでお母さんとアルエはビーフシチューの作り方のおさらいをするようだ。他の料理の勉強や計算の勉強などは、ビーフシチューをある程度作れるようになるまでは休憩らしい。まずはビーフシチューに全力で向き合いたいのだそうだ。昨日はとりあえず今日はビーフシチューを2人で作ろうと話していた。しかし、その後の話し合いで3回2人で作って、その後お母さん→アルエ→お母さん→アルエの順で1人で作ってみたいとのことだ。
ビーフシチューが少なくとも8回連続で夕食に並ぶのが決定してしまったね…
と言うか、今後7日間の昼食と夕食が決まっちゃったよ。献立考えるの楽だから良いけれど、8連続ビーフシチューは飽きないかな?
…大丈夫?
2人が休憩室へ行ってしまったので、僕は厨房に食材や調味料を用意することにする。今までも棚に調味料や香辛料などを少しずつ置いたり、冷蔵庫や冷凍庫に野菜やお肉お魚等を入れていた。もちろん、これらが駄目にならない様に時間停止にほぼ近い位の時間経過に設定してだ。因みにだが、家には冷蔵庫が4台(基?)(時間ほぼ停止、時間経過1/100、時間経過可変式、時間経過無)ある。羨ましいでしょ???
これからの7日間は、昼夕食について主菜は決まっているが副菜や朝食についてなどは決まっていない。なので、お母さんやアルエが食材を見てこれを作りたいって思えるように食材などを充実させておく。作りたい料理を決めてから食材を選ぶのではなく、今ある食材から何を作れるかを将来的には考えられるようになって欲しいからね。冷蔵庫や冷凍庫の時間経過がほぼ無い為、今準備しても食材が駄目になることが無いからこそできる贅沢(?)だね。時間経過があると、魚なんて直ぐに駄目になっちゃうからね。今後お刺身にしようと思ったら鮮度が命になるのに、熟成させる訳でも無いのに冷蔵庫に入れているだけだと1日2日で駄目になってしまう。時間(ほぼ)停止様様だよ。
食材の補充が終わりビーフシチューに使う材料を用意していると、お母さんとアルエがやってきた。
「ちょっと早いけれど早速始めたいのだけれど、アインは大丈夫かしら?」
「おにいちゃん!よろしくお願いします!」
「もちろん!早速始めよう!」
取り合えず、今日のところはビーフシチューに使う食材を用意しておいた。ブーケガルニは、ローズマリー・タイム・ローリエ・パセリをバラバラのまま置いてありまだ束ねてはいない。一つ一つ説明するのに束ねてあると説明しにくいからね。またガルニチュールは、昨日決めたように茹でたブロッコリーとローストしたジャガイモ、茹で卵に絞るためその分しか出していない。
「昨日は、ブーケガルニを束ねてある状態で見せただけだけれど、今日は一つ一つ説明していくね。見分けがつきにくいかもしれないけれど、冷蔵庫に名前を書いた袋に入れた状態で入っているからね。…こんな感じにね?」
ローズマリー・タイム・ローリエ・パセリを順番に説明して、冷蔵庫にも同じものが入っていることを伝える。
将来的には家庭菜園でこれらの香草は育てたいな~と思っているが今は良いだろう…
「…とりあえず食材の説明は以上だけれど、何か分からない事とか質問はある?」
「今のところ大丈夫よ。使っている食材も本に載っている物と大差ないもの。明日以降では、食材から私たちが選びたいから間違っていたらその時は教えてちょうだいね?」
「はい!わたしも大丈夫です!まずは、野菜の下ごしらえからで大丈夫ですか?」
「うん。玉ねぎ・人参・セロリ・ニンニク・トマトから始めよう!」
まずは、野菜を小さめに大きさを揃えて切ってもらう。次にお肉に焼き目を付けてもらい、そのまま野菜も炒めてもらう。玉ねぎにじっくりしっかり火を通しておくこととトマトの酸味を飛ばすように炒めることを徹底してもらう。ここを丁寧にするかしないかで出来栄えが全然違うので特に気を付けてもらう。鍋に移し赤ワインを煮詰めてもらう段階になれば、後は焦げにさえ気を付ければ難しい事はない。ワインをちゃんと煮詰める事や灰汁取りの手を抜かなければ問題ないはずだ。
「後は、煮込んでお肉がソースから出そうになっちゃたらブイヨンを足してあげれば大丈夫だよ。もう、そこまで灰汁は出ないだろうからね。ビーフシチューの方の仕事は落ち着いたから、ガルニチュールを作り始めよう。」
ビーフシチューの方は、ブイヨンやデミグラスソースを入れて後は煮込むだけになったので、ガルニチュール作りに入ってもらう。ブロッコリーを酢水洗いをして茹でてもらい、ジャガイモはローストしてもらう。ブロッコリーを茹でたお湯でそのまま茹で卵も作って貰う。卵を茹でる前の穴あけは別にしなくても良いが、茹で上がった後の急冷は氷水で確実に行ってもらう。
3時のおやつに関しては、ビーフシチューの赤ワインを煮詰める作業中に15時になったので休憩しないかと声を掛けたが2人に断られていたので今日は無しだ。火を止めて味を落ち着かせる所までは、目を離したくないらしい。甘いものが好きな2人が、鍋から目を離さずにそう答えていたよ…
そして、ブイヨンなどを足してある程度仕事が落ち着いても鍋から目を離さないので、ガルニチュール作りを促した感じだ。灰汁取りもとても丁寧に行っていたので、ほとんど灰汁が出なくなったタイミングも見計らって促さなきゃ駄目だったよ。そこまで神経質になることは無いんだけれどね…
「どうせなら、味見をして完成する段階で味がどう変化していくのか確かめたら?」
ガルニチュールを作り終えると、2人とも再びビーフシチューに付きっきりになってしまったので味見の提案をしておく。ずっと鍋の前にいるだけよりは、何かしていた方が良いと思っての事だ。それに、この工程がどの位味に変化をもたらすかを知っているのといないのでは、今後の上達にも違いが出ると思うからね。
「そうね、それなら1時間ごとに味見をしてみましょう。あまり味見の回数が多くても味の変化が分からなくなりそうだものね。…なるほど、これが昨日アインが作ってくれた味位になっていればいいのだけれど...」
「はい!味がどういう風に変わっていくか楽しみです!…今の段階でもとても美味しいです!でも…昨日おにいちゃんが作ってくれたビーフシチューよりも圧倒的に味に深みが無いです...」
「これからどんどん美味しくなっていくはずだから、皆で期待しておこう。夕食の時が楽しみだね。」
………
……
…
「確かに、1時間経つ毎に味がどんどん変わっていったわね。それに、ソースを濾す前と後でも全然違うわ。」
「はい!濾したら本当に口当たりが滑らかになるのが分かりました!作業の一つ一つにこんなにも意味があるんですね!」
「本当ね。どの工程でも手を抜いては駄目だと言うのが、味見をしていくとはっきりするわ。明日は、ワインを煮詰める所から味見をして全体の味の変化の流れを見ていこうかしら。」
「わたしも賛成です!明日は、最初から味見をしながら作っていきたいです!」
2人は、1時間ごとに味見をしてどんどん野菜やお肉の旨味が強くなっていき、ソースに一体感が出る事に関心と驚きを示していた。料理で味見は本当に大事だと僕も思っているので、2人にはどんどん吸収していって欲しいな。
それに、この分だと明日も15時の休憩は無しかな?
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