劣等の星より

星るるめ

Mosquito

ともしび全部吹き消してやる


消えてなくなれ歪んだ本体ごと


ひと通りの黒い野望を


すべて並べたところで


さぁどうしてやろうか


邪悪な細胞 ひとしずくの狂気


誰だって持っているでしょ奥の方に


瞑想したって無駄さ


いるよ 深層心理のもっと深いところ


上品ぶっても賢いふりしたって


僕らの中に住むそれは


みんな同じく知的でない


ひどく粗野な生き物なんだから


全ての人が同じものは愛せませんようにと


理解したいができない思想みたい


エイユウはツミビト


その声は称賛と非難で


宇宙の果てはいつも目の前に


いつだってそう


両極端は孤独で通じているの


だから何も言えないまま


僕らは口を噤むだけ



そんな世界だったから


全部 あいつが吸い尽くした



混ざった赤と黒に体を浮かべて


僕は初めて優しい眠りにつく


ありがとう 僕の暗闇


さよなら 青かった星

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