第2話 目覚めゆく力

オルヴォワールキャマラッド2

ーーーーー

1973年


ドラゴンズシルバー

   ー目覚めゆく力 中編ー


俺は悪魔になった…人を殺しすぎたんだろうか

それともミリアの怒りなのか

あの日に死なずに今のなお

生きている彼女の怒りなのか?


説いても 残るは空白無駄な時間


姿を変えたあの日から

辺りには醜い化け物に見えてしまう


まぶたを閉じるとまた違う世界が写される

そして化け物に襲い掛かられ

シルバーはその化け物のを殺していった


シルバー「ありえるハズがない

こんな非現実的なことが…」


再びまぶたが開かれるまで俺は

化け物どもを狩り続けた


今まで愛用していた銃は

ガタが来てやがて壊れてしまう


シルバーはフリントロック銃

そして長剣を持ち また狩りを続けた


月に照されるその姿は 白く輝き

シルバーもしくは夜の女王に相応しかった


………


シルバーは魔の集団の遺体の

ど真ん中に立っていた


シルバー「やれやれ 終わったか」

???「お疲れさん シルバー」


シルバーはすぐ銃を向ける


シルバー「チェルトかッ!?」

チェルトブス「2ヶ月振りってとこだな」

シルバー「まさかお前も化け物だったのか」


チェルトブス

「俺の部下は化けモンだが俺は違うぜ人間だ」


シルバー「…ッ!」


チェルトブス

「なあ目的もなくブラブラと殺し回っているんなら

俺とこに戻ってくる気はないか?

こんな系悪魔の依頼も受け付けている」


シルバー「………」

チェルトブス

「目的もなく殺りあってるよりは

ましだろう ちゃんと得るものは得れる」


シルバー

「そうだな…何があるかまだ知らないし

お前の所ならマシそうだ」


チェルトブス「んじゃ事務所に行くか」

シルバー「だがこっからは遠い」

チェルトブス「大丈夫だ 化け物がいる」


チェルトブスは片手を上げると

鳥がチェルトブスを持ち上げる


シルバー「チェルト…お前は

知っていてたのかこの世界を」


再びまぶたを閉じて開くと


さっきの光景が嘘だったかのように

何も残ってはいなかった

自分の姿ですらもまた戻っていた


………


事務所にて


チェルトブス「遅かったな」

シルバー「悪い 姿が戻っちまって」

チェルトブス「まだ慣れていないのか」


シルバー「そうだ まだ慣れてねぇよ」

チェルトブス「依頼をこなすのは少し危険か…

シルバー 訓練受けてこいよ」


シルバー「はぁ 訓練?」

チェルトブス「不馴れだと 危険が高い

だから慣れるまで訓練してもらえ」


チェルトは紙を渡した


チェルトブス「店主はカマ野郎だが

良いやつだ 行ってこいよ」

シルバー「わぁったよ」


………


シルバー「ここか」


自分からドアを開ける前に

中側からドアが開く


???「あらいらしゃい!

もしかしてシルバーちゃん?」

シルバー「そうだ」

???「話しは聞いているわよぉ

さ、入って入って」


ステフ「さーて自己紹介ね

あたしはステフよ よろしくねシルバー」

シルバー「ああ よろしくな」


ステフ「シルバーの鍛錬の担当を読んでくるね

ヤーンー! 来てチョーダイ ヤーンー!」


………

数分後


ステフ「お待たせしたわ」

???「お待たせて 申し訳ない」

「名はダンデ・クルーガー

事情はついでにチェルトから聞いている」


ステフ「ヤーンー? その名前はもうないでしょ」

ダンデ「過去は 背よい生きるもの偽名など…」

ステフ「ごめんねー頭固いのよ」


シルバー「気にするな」

ダンデ「さて 鍛錬を始めよう」


………


名はダンデ・クルーガー

信じられないが元は魔界の魔人だそう

人を喰らい 人を苦しめてきたそうだ


でも色々あって人の姿をして

ステフの元にいるそうだ

ここ(人間界)を馴染むために


偽名はヤン・ガルグ


………

数日後


ダンデ「覚えが早いな シルバー」

シルバー「そうか?」

ダンデ「色々な奴等に鍛錬をさせてきたが

こんなにも覚えが良い奴は始めてだ」


ダンデ「さてシルバー これをやろう」

シルバー「剣?」

ダンデ「そいつは悪を正す剣だ」


シルバー「ずいぶん長いな」

ダンデ「長剣という大剣とはまた違う

シルバー約束してくれ」

「その剣で悪事を働く者共を止めてきてくれ

俺のように悪事を働き後悔させたくはないから」


シルバー「魔界のルールでやったんだろ?

だったら今さら気にすることはないだろう」

ダンデ「ああ分かってる俺も何度も

そう言い聞かせた だが無駄だった」

「人間を知れば知るほど後悔させるんだ

シルバー他の魔から人を救い」


ダンデ「道を外れかけた人を救ってくれ」

シルバー「ああ…想いは伝わった やってやるよ」



イヴ 私の役目は終えたあとは…

あなたの血族がどうにかしてくれる



………

事務所へ戻った


チェルトブス「もう戻ったのか 早いな」

シルバー「チェルト早速だが

魔を討つ依頼はあるか」


チェルトブス「だが…」

シルバー「化け物に変化する事の

コントロールはもう慣れている」

チェルトブス「そうか ならいい

しつこくは言わんさ …ほら」


チェルトブスは依頼書を机に置く


チェルトブス「お前 新聞は見るか?」

シルバー「たまにな」

チェルトブス「前に無差別殺人が

あったのを読んだか」


シルバー「あれか 見たな」

チェルトブス「その生き残りがウチに来たんだ」 「警察に言っても障害者、異常者扱い

信じてくれないんで ウチに依頼をしにきたと」


チェルトブス「やるか?」

シルバー「任せろ 俺が行ってやるよ」


生き残り…きっと誰かを失ったんだろう

俺には分かる 守るはずの者を死なせた俺には



チェルトブス「そーいやシルバー

そのギターケースは何だ」

シルバー「ああ 貰ったんだよ」


ギターケースを開ける


チェルトブス「こいつは魔剣じゃねぇか」

シルバー「魔剣?」

チェルトブス「こいつはすげぇ

めったにお目に掛かれねぇぞ」


シルバー「ダンデって奴がくれたんだ」

チェルトブス「そうかダンデが…」


チェルトブスは魔剣を持ち上げようとするが

少したりとも動かなかった


チェルトブス「ふっ…やっぱりあがんねぇな」


シルバーは魔剣を持ち上げた


シルバー「そんな重くないぞ…?」

チェルトブス「お前が持てて当たり前だこれは

魔剣なんだ人間が持つようなもんじゃない」

シルバー「やっぱりチェルトは人間なのか」


チェルトブス「何だ疑ってたのか」

シルバー「しばらく疑心暗鬼が続いてな…

もう人の姿なんて信じれなかったんだ」

「…でもチェルト またお前に感謝するよ

あのままだったら俺は どうなっていたか」


チェルトブス「気にすんなよ」

シルバー「でもチェルト どうしてまた

俺の場所を探って前に現れた」


チェルトブス「お前が仇討ちにしたある日」

「処理として部下に行かせて現場を

処理させていたらな わかったんだ」


チェルトブス「あの日お前は魔に

目覚めたってことをな」

シルバー「そんなことがわかるのか」


チェルトブス「俺の部下にもいるんだよ

人に化けた野郎らが」

シルバー「知れば知るほど 異世界だな」


チェルトブス「だろ?」

シルバー「まあいい話は後だ」

チェルトブス「もう行くのか」


シルバー「ああ すぐに片付けるさ」

チェルトブス「気を付けろよ」

シルバー「わーってる」


依頼の場に向かった


…………

場所に近づいたのか血の匂いが強くなる

それを感じ取ったと同時に遺体が

次から次へと倒れているのが 見つかる


不審なことに遺体は全裸に食い荒らされた

女性の遺体ばかりだった


先に音が聞こえてくるそこへ向かうと

人が人を喰らっている集団を目撃する


シルバー「へー旨そうなもん

喰ってンじゃねぇか」


魔1「ナンダ オマエ」

(なんだお前)

魔2「ソコラノ ブス ト チガウ ウマソウダ」

(そこらのブスと違う旨そうだ)

魔3「クッテ オカシテ マタクッテ

ヤリテェ ツラシテ ヤガル!」

(食って犯しまくってヤりてぇ面してやがる)


魔4「オマエ コズクリダイダ」

(おまえコズクリ台だ )


そして集団は笑う


シルバー「………」


シルバーは過去を思い出していた

裏切られその日に受けた 恥辱を 怒りを!


シルバー「あーあーナニをおったててんな」


シルバーはギターケースから魔剣を出す


魔「ソイツ マケン ニンゲンガ ナゼ!」

(そいつは魔剣 人間がなぜ!)


シルバー「すぐには殺さねぇよ……

後悔させてやる 産まれちまった事をな!」


魔3「コイツハ ニンゲン ジャナイ!」

(コイツは人間じゃない!)


シルバー「(あー…意識ぶっ飛びそう)」


そう思っていると意識を無くしてしまう


………

1時間後


シルバーは何者かに肩を揺さぶられる

確認する前にまずは剣を橫にふると

剣は強い力で止められる


???「おっと ふーあぶねぇ」

シルバー「チェルトか?」

チェルトブス「あーそうだよ」


シルバー「悪い」

チェルトブス「気にすんなよ」

シルバー「何しに来た」


チェルトブス

「あまりにも遅いもんでな迎えに来たんだ」


シルバー

「はは そいつは …ごくろーさんだ」


チェルトブス「意識無くしたのか」

シルバー「らしいな クッソ頭いてぇ」

チェルトブス「そうなって当たり前だろうな

奴ら見た感じ 酷いことをしたらしいな」


チェルトの後ろを見ると魔物は

バラバラに串刺しになっていた

内臓は全て取り除かれていた


シルバー「あーそっか…昔を思い出しちまったんだ」

チェルトブス「お前さんの彼女か」


シルバー

「コイツらは犯しに犯し 最後にはバラバラにしていた

そのやり方が…あん時と似ててな…はは…

似ていたんだ しゃあないこんな暴れちまっても」


シルバーは立とうとするが フラつく


チェルトブス「大丈夫か」

シルバー「大丈夫といいてぇが 体が重い

重力に押し潰されそうだ…」


チェルトブス「そうか ほら肩を貸せ」

シルバー「わりぃな」


二人は依頼場から離れ

事務所へ戻った

………

次の日


シルバー「いってて」

チェルトブス「なんだ筋肉痛か?」

シルバー「それも そうだが頭がいてぇ

相当イラついてたんだろうな」


チェルトブス「そっか…ほらシルバー報酬だ

昨日はあの後気絶するように寝ちまったからな」

シルバー「わりぃ そこに置いといてくれ」


シルバーはまた寝転がる


チェルトブス「よしシルバー 2日休みやるよ

どうせ何万も貯まってるんだろ 遊んでこい」

シルバー「500万円だやれやれ多ければ

多いほど上に桁が上がるのおせぇもんだな」

チェルトブス「そんなもんだっけか

もっと貯まってるかと思ってたんだが」


シルバー「ああ 募金だよ」

チェルトブス「募金!?」

シルバー「未来あるガキに生きててほしのさ…」


チェルトブス「こんなこと言うのもなんだが…」

シルバー「ああ知ってる んなことやったって

汚ねぇ大人どもに使われる 未来も糞もない

んなことは誰でも知ってるでも俺は信じたい

ガキどもの助けになってくれると」


違う本当は失った罪悪感を何かに良いような

事をしてはぐらかしたいだけ……鬱だな…俺も

………

次の日


シルバーは動くことはせず

ベッドに寝たきりだった

そう社会人なら経験者は多いだろう


寝て休みを無駄にするやつである

しかしここはスラム シルバーの身では

この街では輝きすぎた


家に集団や単独で侵入されるのは失注あった


シルバー「くそったれ…」


そのせいでシルバーの手には

武器を握っているのがほとんどで

警戒をしながら寝ているので


疲れは癒えることはそれなりになかった


男「おいあれだ」

男2「呑気に寝ていやがる」

男3「早く姦(まわ)してぇ」


男らは布団をめくるとそこに

あったのは木であった


シルバーはつでに男らの後ろをとっていた


男「うがぁっ!」


まず一人目は 剣で心臓を突き刺す


男2「いつのまっ!!」


次にふたり目は 脳天に弾を貫く


男3「ま、待て たたッ 助け!」

シルバー「俺を和姦すんだろ してみろよゲロウ!」


三人目は 両足の太ももに撃つ

次に両腕を撃つ


痛みを味這わせた

最後には頭に一発胸に二発撃つ


シルバー「ちぃ…そろそろ家変えるか」


三人の遺体は シルバーが直々に作った

穴を掘った場所に投げ込まれる


シルバー「くせぇな ほとんどが

腐ってきてやがる」


その穴には30人の遺体が集まっていた


シルバー「どっかの倉庫を買うかそこなら

罠もやれるし 中にちっちぇが家を建てれる」


……

シルバーはチェルトブスの元に向かった


チェルトブス「倉庫を借りたいだと?」

シルバー「ああ あの家はもうダメだ」

チェルトブス

「そうかお前は目を付けられやすいしな

それに来る度に血あとが増えてるし…」


シルバー「どっか倉庫空いてないか?」

チェルトブス「倉庫はあると言えばあるが

そこをねぐらにすんのか?」

シルバー「倉庫なら広いし罠もはれる

それにひとつ部屋の部分は建てれる」


チェルトブス「やれやれ それがお前なりの

安全対策ってやつか」


チェルトブスは鍵を出した


チェルトブス「ほら鍵だ 倉庫を貸してやる」

シルバー「へへ わりぃなチェルト」

チェルトブス「ただ電気代は払えよ」


シルバー「わかってるよ」


シルバーは早速 倉庫に現れた


シルバー「想像通りだ さてとホコリまみれの

床で寝たくねえからまずは部屋つくりだ」


………

深夜


部屋を造り チェルトブスから支給された

組み立てベッドを早速 部屋に置く


そして…鬱な終わりを迎えた友の

遺体の入った 冷凍庫を置いた


深夜外を出歩き ある店へ向かった


シルバー「よお クリス」

クリス「おおシルバーか 2ヶ月振りだな」

シルバー「そうだな なあ店に

ジュークボックスはあるか?」


クリス「あるよ そこにある」

シルバー「あれを買う 値段は?」

クリス「高いぞ」


シルバー「10万あれば足りるだろ」

クリス「シルバーお前が常連客だから言うけどよ あれは電源しか付かないジャンクだぜ」

シルバー「なに?」


クリス「ちと金がな…」

シルバー「そうか じゃあこいつはチップだ」


シルバーはまた30万足して クリスに渡した


クリス「シルバー…」

シルバー「気にすんなよこの店

気にってんだから これからもよろしくな」


クリス「わりぃ シルバー」

シルバー「またなクリス 」


そう誰もが金を求め騙す

生きるために 金で快楽を得るために

なんとかジュークボックスを手に入れた


シルバーだがいつも戦いばかりで

流行りものの曲等は眼中になく

ひとつも知りもしなかった


シルバーは冷めたように部屋に戻り

組み立てベッドに寝た


………

眠りにつき二時間後


シルバー「ミリアなのか?」

ミリア「……私の好きな歌も忘れてしまったの」

シルバー「え…」


ミリア「ほんと あなたって」


次の言葉はノイズになって聞こえなかった

するとミリアは立ち去ろうと背を向けた


シルバー「まて 待ってくれミリア!」


シルバーは飛びあがり起きる

すると組み立てベッドの片方の足が壊れ

シルバーは落ちる


シルバー「……ミリア……」


右腕を眼を隠すように置く


シルバー「ごめんな…もう声すらノイズに

なってきてる…忘れてしまう ミリアの事を」

「このまま共にした記憶すらも忘れ散って

破片のようになってまうのか」


シルバー「最近ふと思い出すけど…

ほとんどミリアとの記憶がノイズに蝕んで行く」

「俺だって辛いんだよ あのときからずっと」

………


ぼーっとしているとドアにノック音が鳴る

シルバーはドアを開けるがそこには人はいなく

あったのは横長い箱だった


シルバーは恐る恐る箱を開ける

そこにはフリンロックライフル型があった


シルバー「これって」


シルバーはこの銃に見覚えがあった

まだミリアが生きていたとき

家宝だと見せてくれた銃だった


その銃は銀色で反射され銃から

自分の顔が映るほど綺麗に手入れ

されていたようだった


シルバー「一体誰が…」


………

休みをもらい二日目


シルバーはフリントロックに興味がある

子供のように欲しかった物を買って貰えた

子供にひさすら触り見続けた


ふと再び入っていた箱を見ると紙があった

紙を広げて文字をみた


「お前の近見の誰かがお前を裏切る

気を付けろ 隙を見せるな」


シルバー「裏切るだと…一体誰が」


………

そして次の日

事務所にて


シルバー「よおチェルト」

チェルトブス「よう」


チェルトブスは何十枚も重なった紙を

ひとつひとつ見ていた


シルバー「これ全部依頼か?」

チェルトブス「そうだ やれやれまだ時間が

かかる どっかまだふらついてろ」


シルバー「オーケー」


シルバーがドアを開けると

左側のドアも開き お互いすれ違う


シルバー「……」

???「…フフッ…」


お互い眼を合わせて その場を立ち去った


シルバー「何だ…あいつは」


………

シルバーは行きつけのピザ屋に行き

チーズとろとろのピザを頼んだ

そしてピザを食べる


シルバー「おい店長 腕落ちたんじゃないか」

店長「いいや不馴れなだけさ」


店長は義手を見せる


シルバー「そいつはわりー」

店長「ハッ 気付くのがおせぇぜ」


シルバーがピザを食べチーズが伸びる度に

周りの男どもは見てくる


なぜ見てくるのかはすぐに気づく

どうやらセンシティブらしい


精子両腕口にぶっかけた事を

想像してんのか気持ち悪りぃな

だが実際そうなのかもしれない


味は前と違いピザに合わない

クソみてぇな苦味がある


一度実際に掛けられ 口に入れられた事のある

シルバーに気付かれるのは時間の問題だった


シルバーは汁の溜まりを片手に持つ


シルバー「店長 来てくれ」

店長「なんだー?」


店長はシルバーの前に来ると

シルバーは片手で店長の口を強制に開けさせた


店長「あがぁっ!」


そしてピザを全部口に入れた


シルバー「気付かねぇとでも思ったか ああ!」


店長は吐き出すそして言い訳をするのかと

思えば違った 逆ギレをした


店長「お前は美人過ぎんのがいけねぇんだ!

こんな 欲を抑えられるかよ!!」

シルバー「もう一度同じこと言ってみろよ!?」


シルバーはM1911を向ける


店長「殺すのか ええ!!

チェルトが黙ってねぇぞ!!」


そうこのピザ屋はチェルトブスの支配下の

店のひとつでもあった


すると銃声がなる撃ったのは

シルバーではなくチェルトブスだった


チェルトブス「聞いたぜ ヤったんだって?」

店長「支配人!」

チェルトブス「悪かったなシルバー」


シルバー「こいつをどんな苦痛を与えようか」

チェルトブス「そうだな 矯正してやれよ」

店長「そ、それだけは!」


シルバーは股間の玉を撃つ


店長「うぎぁー!!!」

シルバー「左玉で許してやるよ」

「チェルト先 戻ってるぜ」


チェルトブス「わかった」


シルバーは店を出た


チェルトブス「シルバーお前は甘いんだよ!」


チェルトブスは戸惑うことなく

撃ち続けた 左手 右足左足を何度も撃つ


店長「も、もう許して」

チェルトブス「おう許してやるよ」


最後に義手を踏み壊した


店長「そ、そんなぁーっ!!」


チェルトブスは店に出るとき

部下に合図を出すと


5人が店に入り込んだ


チェルトブス「悪魔の飯代わりになることをな」


………


シルバー「ウオェッ!」


シルバーはトイレで吐いていた


シルバー「やれやれ…これで

2口分だ クソ喉いてぇ」


公衆トイレを出たシルバーは

しばらく歩くとチェルトブスと鉢合わせする


チェルトブス「ん、まだ事務所にいなかったのか」

シルバー「吐いてたんだよ 変なもん食わされたしな」

チェルトブス「あいつに変わって謝るぜ」


シルバー「気にすんなよ 所詮男はそんなもんさ」

チェルトブス「シルバー…」

シルバー「さてチェルト 依頼は?」


……

事務所にて


チェルトブス「食い散らかす事件が多発している

それを悪魔と見ての依頼が来た」

シルバー「場所は?」


チェルトブス「スラムを離れた都会だ」

シルバー「都会だと?」

チェルトブス「いま一部の地域が

人食い悪魔に脅かされている」

「行ってこいシルバー お前なら楽勝だろ」


シルバー「あぁ 報酬は?」

チェルトブス「前金だ」


チェルトブスはアタッシュケースを

5個を出した


チェルトブス「全部で500万だ」

シルバー「いいのかそんなの」

チェルトブス「それほど地域は混乱に

満ちているのだろうよ」


シルバー「…奴等がその地域に固まって…

喰い漁る理由とは…」

チェルトブス「気付いたかシルバー」

シルバー「知ってるのか」


チェルトブスは地図を出し

依頼場を指差した


チェルトブス「ここはでけぇ修道院の場所だ」

シルバー「なんでだ」

チェルトブス「さあな 修道院ってほどだ

宗教的な事が奴等の眼を引いたんだろう」


シルバー「いつからだ」

チェルトブス

「三日前らしい逃げ出せた奴がいてな

今日ここで直々にそいつが顔を出し

依頼を出したそうだ」


チェルトブス

「100人の女は喰われ犯されたそうだ

聞いた話だとまだ生き残りは居るらしい

もう5人しか居ないって話だ」


チェルトブス「シルバー…だとしたら」

シルバー「時間は無いってことだな」

チェルトブス「行ってこいシルバー

一人残らず悪魔を蹴散らしてこい」


シルバー「ああ…わかってるさ」


………


シルバーはチェルトブスの部下と共に

ヘリを使い目的へと向かった


シルバー「ここでいい ヘリは下ろすな」


シルバーはヘリから飛び降りた

そして魔へと姿を変えた


シルバー「(見える 奴等の姿が!)」


翼で衝撃を和らげ修道院のメインドアの前へと着地した

シルバーはドアへと近付く


シルバー

「(クセェ…ちぃ あの内容だ奴等の液体か)」


そしてドアを開けて中へと入った

早速見たものは


服は破かれ精子を股から垂れ

喰われている死体が何体もあった


シルバー

「(教会の奴等はいつでも理不尽な目に遭うな

戦争中シスターどもは兵士に

和姦されてんのがほとんどだったしな)」


そう思っていると早速動きを感じた

すぐに剣を構える


悪魔「匂う匂う メスの匂いだ」

悪魔2「処女だ 見た目といい旨そうだ」

シルバー「………」


悪魔は隙を取ったのだろうか

1体はシルバーの真上に落ちてくる

シルバーはそれに気付き


反射的にある銃を取り出し 撃つ

悪魔の体はバラバラに散り落ちた


シルバー「何で…ここに…」


手にはあの倉庫に置いていたはずの

フリントロックを握っていた


悪魔

「貴様 魔剣を持っているなお前は同族だな」


悪魔2「なぜ味方をする 哀れな人間に」

シルバー

「別に味方になってるわけじゃないが…

ここに産まれちまったからには 人を護るんだよ!」


そう言うといくつもの悪魔が

屋根から降り落ちる


俺はいま何て言った…護るだって?

何を今さら 俺は護ってやれなかった野郎だぞ

今の俺は失う物のない鎖の解けた狼だ!


悪魔らは全て倒された


シルバー「悪魔狩り終了だ んなとこを人を放ったらかしに

するのもアレだ…探してやるか」


違うほんとはそんなことを思ってなんかない

ただ獲物を探しているだけだ


きっと生き残りは足音と

銃声で震えているのかもな


………

きっとそうだ


シルバーは地下の鍵の掛かったドアを開ける


シルバー「生き残りはお前たちか」

シスター老「あ、あんた悪魔を殺したのかい?」

シルバー「そうだが」


シスター老「そんなことは不可能

この者こそ真の悪魔じゃー!!」


宗教どもはやっぱりわかんねぇよ

地下から4発の銃声が鳴り響く


シルバー「ああ…? いま何をした…おれ…」


シルバーは若いシスターの顔をあげる


シルバー「見たところ十代前半か」

シスター「どうか助けて…!」

シルバー「助けてやるよ だからさ俺を」


楽しませてからな


………

数時間後


シルバーは後悔に狩られながら

雨の夜道を歩く


シルバー「俺は…何をしちまったんだ

助けるはずが あんなことをそれじゃあ俺は

過去の奴等と何も変わらねぇよ」


この者こそ悪魔は真の悪魔じゃ!


シルバー「…ッ!」


シルバーは言葉の意味に気付き 座り込む


シルバー「そういうことか俺は本当に悪魔だったのか…」


雨の弾く音が鳴り始め

シルバーは顔を上げる


チェルトブス「迎えに来た シルバー」

シルバー「チェルト…俺は悪魔だ」

チェルトブス「何を今さら言ってんだ」


シルバー「俺は生き残った人を殺して犯した

今回殺した悪魔どもと同じことをした」


チェルトブス「仕方ないことだ 今は仕方ないさ…」


シルバー「俺は…護りたかった…恐怖から

逃げ出すことを望む人達を!」

チェルトブス「泣いてんのか」


チェルトブスは姿勢を下ろした


チェルトブス「シルバー 悪魔は泣かねぇよ」


涙をハンカチで拭いた


シルバー「チェルト……」

チェルトブス「ほら行くぞ」


チェルトブスは歩きながらひとつだけ思う


チェルトブス「(犯した?シルバーって

男なのか いやでもあん時 胸は膨らんでたよな…)」


そんなことを思いながら車に乗る


………

道路にて


とくに言葉を交わさず

無言でいた


シルバー「 チェルト!」


シルバーはチェルトに呼び掛けると

チェルトブスは分かっていたのように

屋根から貫通してくる刃を避ける


チェルトブス「シルバー客だ もてなしてやれ!」

シルバー「おーけー任せな」


シルバーは窓を割り銃を出し撃つ

屋根から離れたことを確認して

シルバーは車の屋根に乗る


シルバー「悪魔か」


その悪魔は他の者らとどこか違い

始めてみるタイプだった


シガー「オレ シガー オマエ オヤ シッテイル」

(俺シガー お前の親知っている)


シルバー「親だって? もうくたばってんだ

ゼロ距離ショットガンぶちこまれてな

だから今さら親なんてもはや関係ないね」


シガー「ジブンガ ナニモノカキヅイテ ナイノカ」

(自分が何者か 気付いてないのか)


シルバー「ああ?」


シガー「ナラバ オシエテ ヤロウ イマ ココデッ!」

(ならば教えてやろう いまここでっ!)


その悪魔は異人族のような草のような格好に

顔に頭蓋骨を仮面のように付けていて

顔は口までしか見えなかった


武器は前と後ろに薙刀のような刃をしていた

それに尻尾がついていて それもまた刃だった


シルバー「ほう じゃあ教えてくれよ

俺が何者かをなぁー!!!」


シルバーは眼を閉じる

次には魔人化としたそれに応答するように

魔剣は何処からか飛んで現れた


シガー

「ヌァーー ソウダ ソノキダ ソノキガ オウト オナジィ!」

(そうだその気こそ 王と同じ!)


シルバー「王だと?」

シガー「ヌオオオオー!!」


シガーが斬りかかる シルバーは

攻撃ができる隙が見えるまで

避け続けるしかなかった


道路はトンネルに行く


シルバー「ちぃ!」


シガーはトンネルの電気がチカチカと

点滅すると同時に瞬間に別の車から

また別の車と移動する


シルバー「ちょこまかと!」


ハンドガンで銃を撃つが当たりはしなかった

遠くいたはずが 気が付けば目の前にいた


剣を盾にするように攻撃をしのいだが

振り力は強く吹き飛ばされる

隣のトランクに当たりギリギリで


なんとか屋根を掴む


シルバー「ちぃ…狭いんだよ!!」


片手で屋根に上がり銃でシガーを撃つが

シガーは槍で弾丸を斬っていく


シガー「ヌオオオオオー!!」


シガーはシルバーへと 一直線に斬りかかる

鍔迫り合いになるが 力の差がありすぎるのか

すぐに押されシガーは槍で

シルバーの手から弾き離した


次にはシルバーの顔面を掴み

壁に押し付けようとする


シルバー「あークソクソクソクソ!」

シガー「………」


壁に接触する途端にトンネルは抜けた

シガーはそのままシルバーと共に落ちた


チェルトブス「シルバー!!!」


…………

落ちていく時シガーは話し掛けてきた


シガー「メザメルガ イイ オノレノ チカラヲ!」

(目覚めるがいい 己の力を!)

シルバー「………」

シガー「コウカイ スルゾ オノレノ ヨワサニ」

(後悔するぞ 己の弱さを!)


シルバー「後悔…弱さ…」


守れず失った者と過ごした

過去の記憶がふと思い出す


シルバー「…ッ!」


シルバーは黒髪の髪から銀髪へと変化する

そして眼もまた白へと変化した


次に翼も現れたその翼は前と違い

赤い雷のように翼模様を辿って走る


シルバーは体制と直し羽ばたかし

地上へと立つ


…………

海辺にて


シルバー「………」

シガー「ソウダ…オマエハ…ソレデイイ」

シルバー「シガーだっけか 何者なんだ」


シガー「タダノ マモノ シカシ マタ

アウコトモ アルダロウ」

(ただの魔物 しかしまた会うこともあるだろう)


マヨイヲ ミセタトキ (迷いを見せたとき)


ふと気が付くと シガーはもういなかった


クルゾ…クルゾ…ヤツラガ…クルゾォ

オマエヲ クライニ ヤツラガ クルゾ

(来るぞ…来るぞ奴等が来るぞ

お前を喰らいに奴等が来るぞ)


シルバー「暴いてやる シガーお前が何者かを」


シルバーの視界には

赤い魔方陣が空に浮かんでいた


そこから大量の黒波が現れる


シルバー「…来いよ…一匹残らず狩り尽くす!」


魔剣を呼び飛んでくる魔剣を掴み空に飛ぶ

真っ正面へ鎖の外れた狂暴な狼のように

魔の集団へと自らぶつかっていった


       ーつづくー

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