もやし

ずっきーに

パニック障害の自分

夜になるとどうにもブルーな気持ちになってしまう。

私はうつ病、喘息持ちで、感情のコントロールが苦手だ。少し前まではパニック障害を持っていた。毎晩のように発作が起き、辛いという言葉じゃ抑えきれないくらいの思いをしたのを今でも覚えている。中学2年生のとき、パニック障害を打ち明けた親友が裏で他の友達に言っていたらしく、気づいたら学年中に知れ渡っていた。当時の私は世間で言う『陽キャ』というものに属していたと自負する。だからこそいつも元気そうな人間が障害を持っていることを物珍しく見る人や面白がる人など色んな人がいた。最初は噂程度に耳に入るくらいだったが、段々ヒートアップしていき、クラスで障害者いじりをよくされるようになっていた。

なぜだろう、心が痛い。

この感情はきっと気のせいだ、明日になったらみんな元に戻ってるよね。

そう自分に言い聞かせた。

障害を持っているから私は普通じゃない?普通じゃないから遊べない?

毎晩同じことを考えた。

 耐えて耐えて耐えて耐えて。耐えた先に助けはない。私は一生一人なんだ。と一人でいることを決意したこともあった。

学校に行くと孤独になる。差別をされる。害のある人が普通の人と比べられて。

動悸がして息苦しくなると終わり。喘息も持っているので同じタイミングで咳が続くと死んだかもと思うほどきつい。本当に辛い。

自分はなんで生きているんだろう。そう思う日が次第に増えていく。

気づいたら浴槽の中で沈む自分の重い体の感覚を最後に気絶していたこともあった。自殺未遂だ。

承知の上だったがこれまでにないくらい母親に怒られた。親不孝だからだろう。命をかけて産んだ子供がこんなにも死にたいという欲望を持ち合わせていることに絶望したのだろうか。母親は私の初めて見る顔をしていた。どう思われているかわからない。怖い。

手が震える。唇を強く噛み締め血を出す。足りない。

気づいたら自分の手元にはカミソリと薬があった。

毎日のように腕や脚を切る。週に1、2回薬を飲んで吐いてとオーバードーズをする。こんなクソみたいな生活を送るようになっていた。

幸い本格的な発作になる前に薬を飲む方法を覚えた為、発作の回数が減り、3年ほどで治った。

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もやし ずっきーに @zukkiini

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