引きこもりで金髪碧眼のお義姉ちゃんができた

烏目 ヒツキ

アリナ

金髪碧眼のお義姉ちゃん

 ふわふわとした髪質をした金髪ロングが特徴の義姉。

 生粋の外国人で、目は日本人とは違い、碧眼へきがん

 身長は170cmで、女性にしては身長がギリギリ高い方。

 でも、スリム体型じゃない。


 日本の女子とは違い、義姉は骨格が違う。

 肉付きも違う。


 だから、高校生でありながら、かなりグラマラスな体型だった。

 肌はペンキを塗ったみたいに真っ白で、初めて外国人を間近で見たボクは、開いた口が塞がらなかった。


 義姉と出会ったのは、ボクが5歳の頃だ。


「アリナ。こんにちわ、だよ」

「こん……ちゃ……」


 義姉は6歳。

 新しくできた父が再婚相手だ。

 同じく白い肌で、外国人の父。

 義姉はオドオドした様子で、父の後ろに隠れていたのを覚えている。

 日本語が不自由で、ワタワタしていた義姉は、一緒に言葉を勉強すると、義姉はすぐに覚えていった。


 元々、呑み込みが早いのだろう。

 ボクよりも漢字を覚えるのが早かったし、運動神経だって良い方だ。


 12年後。


 17歳になったボクは、二階のとある一室で立っている。

 コン、コン。

 ドアを軽くノックするが、中からは返事がなかった。


「おねえちゃん。朝だよ」


 コン、コン。

 返事しても全く出てこないので、痺れを切らしたボクはドアノブに手を掛けた。


「おねえちゃん……」


 10畳半の広い部屋。

 カーテンは閉め切っており、中は薄暗かった。

 カーテンの生地を白い日光が透かし、部屋の中は薄っすらと見える。


 足の踏み場もないくらいに本や化粧品、ドライヤー、DVDなどが散らばっていた。

 壁際を見ると、敷布団が敷かれている。

 布団がもっこりと膨らんでいる所を見るなり、義姉はまだ熟睡しているようだ。


「ご飯冷めちゃうよ」

「んー……」

「ラップ掛けておくから、後で食べてね」

「んー」


 高校を卒業して以降、義姉は――引きこもりになっていた。

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