チート能力が雑魚すぎる!? 〜ヒロインTUEEEすぎるので大人しく俺YOEEEを謳歌します〜

巫有澄

第1話 クソがあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!

さて、突然だが皆さん「クソ」という言葉、どのような場面で使っているかな?


そんなクソどうでもいいことを、トイレの便器に座りながら語っているのが巫有澄かんなぎありす


…まぁ俺のことなんだけどね!


学生ならテストで赤点を取ってしまった時や部活の大会で負けてしまった時、社会人なら仕事で遅刻してしまったり、重大なミスをしてしまった時に「クソッ!」とか呟いたりするだろう。


はたまた、ソシャゲをやっている人はガチャで爆死したり、敵の理不尽すぎるギミックにブチ切れて「クソがぁぁぁぁぁぁ!」とか発狂してしまった経験があるんじゃないかな。


しかし、これらは全てクソの使い方を間違っている!

何故ならクソを漢字で表記すると「糞」。


「糞」の読み方は「ふん」。

「ふん」ということは「ウ◯コ」。


そう!「ウ〇コ」と同じ意味だからである!


例えば、ウ〇コした後にトイレットペーパーがないことに気付いても「クソが!」なんて言うのは「ウ〇コが!」と言っているのと同じということ。


つまり、大抵の人は「クソ」の使い方を間違っているわけで…。


…紙ねぇじゃん。


「クソがあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



さて、自己紹介をしようかな。

さっきも言った通り俺の名前は巫有澄。

この物語の主人公だよ。

職業は勇者やってます。


え?勇者?

え?なにそれ?厨二病こじらせてんの?www

…とか思ったよね?

絶対思ったよね?


勇者って聞くと異世界ファンタジーの世界ってイメージが強いだろうけど、なんとこの世界には冒険者ギルド、そして勇者という仕事が存在するのです! 

そして肝心の仕事内容はというと…!


…現在、実質フリーター。

本来なら人間界に危害をもたらす悪の存在を討伐するのが仕事なんだけど、今は依頼が全然来ないんだ。


何故かって?

俺が一人でほとんど討伐しちゃったんだよ!

だって俺は数え切れない程のチート能力を持つ最強の勇者だから!


例えば、時空を自由自在に操るとか、絶対に攻撃を無効化する結界を張ったりとか、理想を現実にしたりとか、全宇宙を無限に滅ぼす…、とかは朝飯前かな。


このチート能力のおかげで、魔王も邪神も余裕で討伐!

…仕事もほとんどなくなっちゃったけど。


ちなみに仕事が減った今は、神界・魔界・龍界などの異世界でダンジョン攻略をしたりして、薬草や武器の素材になりそうなもの、魔導書などを集めて売却してお金を稼いでいる。


それでさっきこっちの世界に戻ってきたから、帰る前にギルドのトイレでウ〇コしてたら、なんとトイレットペーパーがなかったもんだから

驚いたよ!

なんで最後に使った奴、補充しないのかなぁ?


…まぁ今日の仕事も終わったことだし、マ〇クでも食ってから帰ろうかな!



そんなことを考えてた矢先、空に無数の赤い雷が発生した。

そこから異界の扉が出現し、開いた扉の中から何かが現れた。


出てきたのは…人間の女性かな?

赤い長髪に鋭い目つき、そしてやたら露出度が高い服装をしてる。


そして…!

おっぱいDEKEEEEEEE!!!

めっちゃボインボインですね!


…いや、今はそんなことどうでもいいわ。

コイツ、なんかヤバい気がする。間違いなく今まで戦った奴よりも遥かに強い。このままでは人間界が危ない。


仕方ない。

今回もこの有澄様がさっさと片付けてあげましょうかね!

俺が勇者の剣イットウリョウダンを手にすると、奴は口を開く。


「我が名はシコエロン。お前が勇者だな?」


シコエロン…。

中々にハレンチな名前してますねぇ…。


「そうだよ、俺に何か用?」


「数多の異界の強き存在が討たれ続けていると聞いてな、全宇宙の記憶アカシック・レコードを覗いてみたらお前の存在が明らかになったものでな。そこまでの強者なら少しは私を楽しませてくれると思ったのだ」


「つまり俺と戦うためだけに来たと?」

「そういうことだ」


「後悔しても知らないよ?」

「その余裕も今だけだ」


その刹那、奴が腕を振り上げたので、俺は咄嗟に多次元結界マモリヌクを展開する。

この結界は非常に防御力が高く、多元宇宙を破壊する力がなければ破壊はまず不可能。

勝ったな!


「こんなものか?」


…と思ったのも束の間、多次元結界が紙くずのように破られた。

嘘やん…。


ならばこちらが猛攻撃するだけ。

攻撃は最大の防御ってね。

俺は勇者の剣イットウリョウダンで奴を斬りつける。

ちなみに斬るといっても直接当てなくていい。この剣の攻撃範囲は空間を無視する。


さらに斬りつけた相手の魂そのものを斬り裂く性質がある。

つまり相手の前世・現世・来世もろとも消滅するため転生も不可能。

勝ったな!


もろすぎる」


…と思ったのも束の間、俺の剣が粉々に砕かれていた。

コイツ、俺の攻撃を指1本で受け止めやがった。

嘘やん…。


「俺のチート能力が効かない!?俺YOEEEEEE!!!」


…ん?


「グハッ…!?」


あれ?

俺、血吐いてる?

何かされたような感じはしなかったのに、気付いたら俺の腹がぶった斬られて、口から血を吐いていた。

それになんか全身に力が入らない。


「なんだこの程度か。期待外れだな」 


奴が大剣を手に取り、近づいてくる。


…え?

これで終わり?

1話で主人公退場?

最後を覚悟し、俺は目を瞑る。

でも最後に一言だけ言わせてほしい。


「クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



…あれ?

やられてない?


不思議に思い顔を上げてみたら、一人の女性が俺の前に立っており、シコエロンの大剣は砕かれ、奴の首は討ち取られていた。


「この私が…敗れる…だと…?」

「相手になりませんね」


 ☆ これが俺と彼女の出会いだった ☆




 ― 第2話に続く ―









〈 キャラプロフィール 〉


 名前  巫有澄

 年齢  18歳

 誕生日 11/11

 身長  169 cm

 職業  勇者

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