事故で1年寝てたワイ、激重感情とチートを手に入れた知り合いから逃げたい。
@kanariaarcana
ほぼ異世界転生
ピッ……ピッ……ピッ……
暑いなぁ。
今は夏なのに、こんなにもふもふなブランケットをかけて寝ていたら熱中症になってしまう。
てか、こんな上質なブランケットを持ってたっけ?
私、割と貧乏だったはずだけど。
そう考えるとこのベットもおかしいよね。だって普段布団で寝るもん。しかも激薄。
え、ここは何処なんだろう。
「――――さーん―――― ――」
よくわかんないけど、多分私に話しかけてるよね?
なら返事すべきだよね!おばあちゃんも言ってた。
「はーい」
うわ、声が出にくすぎる。
なんかカスカス声になったけど大丈夫と信じたい。
そう思った瞬間、ものすごく体を揺すぶられる。
「――――!!……――――!?」
何言ってんねん!?聞こえないわ!?
うわぁそんなに激しくしないでなんか体痛い!
いたたた!?ちょ止まって!?
制止の声を発そうとしても、うまく声が出ない。
唯一わかるのは、多分私の声聞こえてない。
なんか聞き取れないけどうるさいし、私の声はカスカスだし。
「――――!!――――!!――――――――!!」
ああ、もう。
「ゔぅあーーーーーーーーい!!!!!!……ゲホッコホッ――」
叫びながら飛び起きた。あとめっちゃ咳出る。
そうして最初に目に入ったのは、何故か顔面涙でぐちゃぐちゃのお姉さん。
せっかくの美人が台無しですよ。お姉さん。
とりあえず、今の現状を聞いてみよう。
「あの……どうして、……ここでいるのでしょうか?」
私、ここ、知らない。
「だってぇ、だってえ、ううっ!!」
またしても、泣き叫びそうなお姉さん。
もうどうしたもんかなと窓を見るとあら不思議なことに。
空飛ぶクジラ、見上げて最高層が見えないマンション、ファンタジーのような格好をした人々がスクランブル交差点を行き来している。
私、ここ、知らない。(二回目)
どういうこととやっと落ち着いたお姉さんに尋ねるといわく。
「流歌さんが事故にあってから、1年も目を覚まさなかったんですよ。」
…………はいはいはい、なるほどね。
え?なんで?
1年でこんな進化することある?
どうやら、私はほぼ異世界転生した。私の知ってる日本を返して…
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