第13話 失われていた4つ目の記憶②

愁斗を起こさないように私は外を見る

つもりだったのだが、愁斗が「んん…」と言いながら少し目を開けた。


「ん…ああ、ごめん俺また玲夏に寄りかかって…」

「い、いや別に大丈夫だよ!」

「え…確か女子の大丈夫は駄目という意味じゃなかったか?」

「いやっ、違くて……」

どうしよう、このままじゃ愁斗に誤解されてもう寄りかかってもらえないかもしれない。

「愁斗、駄目なのは『大丈夫』じゃなくて『気にしてない』の方だ。まあ、例外もあるが…いま起きていることは例にあっている。気にしなくていい。」


隆輝がアシストしてくれた

結構いかつい見た目とは予想がつかないけど気が利くいい友達だな

そんなことを思って安心していると隆輝がこちらへニヤリとした視線で煽ってきた。

前言撤回しよう

愁斗はまだ少し眠気が取れてないらしく、目をしょぼしょぼさせていた。

ふふ、かわいい…

その後は雑談したり、指スマをしたり、愁斗を眺めたり、愁斗を眺めたり、愁斗を眺めたりして過ごした。

友達と休日にどこかへ行くなんていつぶりだろう…。

もうそろそろ目当ての駅につく。

ここまで5分くらいだったけどすごく充実した時間だった。



キィィィィ

電車が駅で止まった

「愁斗、玲夏、ついたぞ。」

「よし、降りるか。」

「うん」

私達はその駅で降り、目的地へと歩く――

その途中で

「玲夏、日記が出現する時には体調不良や状態異常を引き起こすから注意しろよ。危なくなったらすぐ退避するから。」

愁斗が聞いてきた

「愁斗は浮いているような感じがして、隆輝は筋肉痛になるんだっけ。」

「おう、俺と愁斗はそんなにひどくはないが玲夏はひどい体調不良や状態異常になるかもしれない。」

そう、体調不良や状態異常には個人差があるのだ。起こる種類、そして強さも人によって違う可能性があるらしい。

でも

「大丈夫、二人にだけそんな危険なことを任せるなんて嫌だ。私も頑張る。」

正直なところ怖いというのが本音なのだが 二人が一緒なら、友達が一緒なら――


「きっと大丈夫」




 ▽   ◇   ◁   □


        ○   ☆   ▽


駅から徒歩10分、ついに神社へとたどり着いた。

人はまばらでそこまでいなく、神社の中には一人もいなかった。

日記が現れる時間はランダムなのでいつ来るかわからない。

とにかくここで待つしかない

人はいないので不審がられる必要がないのが幸いなところだ

私達3人は各所に散らばりその時を待つ


太陽が照りつけ汗が滲む

今の時刻はおよそ11時、それ以前に出現していたらもう今日は出現しないこととなる。

そうなると日記を手に入れられるのは結構奇跡である


プルルルル


通話がかかってきた

羅印の、愁斗と隆輝と私のグループチャットからであった。

通話ボタンを押すと

『こちらしゅうえん、お前ら何か変わったことは…。』

えっ…愁斗どうしたの

『いや終焉って誰だよ』

隆輝のあきれた声

『ん、俺のコードネームだが?』

『いやそんなの聞いてねぇよ!』

『昨日コードネーム決めしただろ』

『……あ』

「確かにしてたかも」

私が苦笑すると

『……で、俺たちコードネームは何なんだ』

私達もコードネームを決めるらしい

『案ずるな、俺の頭脳はもうたどり着いている…。』

『何にだよ』


『隆輝、お前のコードネームは001番だ。』

『は?』

『そして玲夏、お前は002番だ。』

「え…?」


『愁斗お前それ俺達が手下みたいじゃねぇか。』

『え、なんとか番って言われるの良くない?俺「001番」と「終焉」で最後まで迷ってたのに…。』

『黙れ厨二病』

『………っは!?』

愁斗は重大な秘密に気づかれたような感じで息を呑んだ


『…………な、何言ってんだ…?そんなわけ……ないだろ』


愁斗は弁解しようとしたがもう遅かった



謝罪謝罪謝罪謝罪謝罪謝罪謝罪謝罪謝罪謝罪


これより毎話1000字程度にして話数をかせぎたいと思います m(_ _;)m


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