失われたあの世の日記〜俺達はあの頃の記憶がない〜
ぽていと
第一章
新たな始まり編
第1話 失われていた日記(記憶)
『起きても良いが、二度寝も良い。起きても良いが、二度…』
目覚ましが鳴る
「二度寝も良い…?じゃあ寝るか、おやすみ…」
この目覚ましは逆効果だった。
―ある暑い朝、いやもう昼だな…のこと
俺、朝祈
一応説明しておくが今日は学校である。
「んん…なんかいつもの朝より暑いな…」
と、俺は時計を見ると―
「はっ!?もう昼やん、めざましなったのか〜!?」
と、独り言を呟いて学校へ行く準備を始める
―が、学校ではもうすぐ4限目の時間だ。今学校へ行けば……
ガラガラ
「…おはようございます」
し〜ん………
といった雰囲気になるだろう。陰キャな俺は、『いやお前遅刻すぎだろ、かっこわらわら』みたいにツッコんでくれるやつもいない。
今日の学校はサボることにした
そして俺は朝食(もう昼食の時間)のシリアルを牛乳なしverでたいらげると、何を思ったのか、いつもなら外へなんか出かけないのに外へ出かける気分になってしまったので外へ出かけた。
そして数十秒後―
「暑っちーなー、なんでこんな時に外へ出かけたんだよ、過去の俺…」
もう後悔していた
俺は何故か義手の左手で汗を拭うと
だがここで変帰えるのもなにか惜しいような気がしないでもなかったので俺はもう少し散歩を続けた。
家を出て、電柱を何本かこえると
バナナの皮を踏んでコケた
そしてその後何だよちくしょーと一歩踏み出すと、上から卵が降ってきた。
それは頭の上でグシャリと割れ、不幸中の幸いと言ったらいいのか黄身が2個のやつだった。
…なにも幸いではない
上からは「あらごめんなさいね〜てがすべっちゃったわあ〜」と聞こえてくる。
何がどう滑ったら家の外までぶっ飛んでいくのだろうか
俺はあまりにも不幸だったので神社へ参拝に行くことにした
―――
「…こんなとこに神社があったとは」
知らなかった
おみくじと賽銭どっち先にしようかな
10分悩んだ末、おみくじにした
「…どれどれ」
『大吉』
え、まじか
あんな事があったのに運は良いらしい
次に賽銭に向かった
5円玉を入れた
「暑っち〜…はぁ、帰るか」
なんか暑くてなんだかからだがふわふわしてきただので帰ろうとすると―
ひらひらひらひら
俺の前に一枚の紙が降ってきた
「ん?」
俺はその上を拾い上げると、それは《《誰か
の日記の1ページ》》らしかった
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2020年 8月2日
俺は今5人の友達と『あの世』に来ている。
俺たちが神社巡りてきなのをしていたらいきなり【入り口】が現れ、興味から入ってしまった。入る時にちょっと頭がくらくらしたというか、宙に浮いている感じがした。
ちなみにここが『あの世』であることは、ここの住人である「
日記を書けといったのも霊前さんで、ここについてよく知っている。
明後日【入り口】が開くらしいので明後日まで待つことにしよう。
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「…!今から2年前の日記…」
しかも1ページ目だけ、なんだか奇妙だが、不思議と手放すことはできなかった。
俺はそのまま家へ帰った―
―――――
「ただいま…」
と言っても返事は来ない。両親は2年前に突然姿を消した―と、思う。
当時のことはよほどショックだったのか記憶が曖昧でよくわからないのだ
だから今俺は一人暮らしなのだ。
生活費や学校費は心優しい隣のおばさんが援助してくれている。
あと10年以内には借りたお金を返したい。
「…結構早いけどバイト行くか」
今日はガッポリ稼ごうと思う。
俺は日記の紙を勉強机の引き出しにしまうと、バイトへ向かった。
――――
月が昇ってきた夜―
バイトでは、いつもの倍くらい稼ぐことができた。……まあ、学校をサボったことを誤魔化すのには少し時間がかかったけど
俺は帰ってくると、勉強机へ向かった。
別に勉強をするわけではない
俺は引き出しからあの日記を取り出すと、よく観察した―
「……っ」
観察すればするほど、ある推測が頭の中を埋め尽くす―
だが俺はそれを否定する
「…いや、違う、そんなわけが無い…だって…!」
「俺に友達が5人もいたわけない……ッ!」
いや、そこではないと思う
だが、この角文字、少し汚い「な」の書き方……これはもう、頭の中で推測から事実へと変えるのには十分だった
「これは……俺の日記だ……」
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