雪の美少女の高校と出前ピザ

 注文してから15分ほどしたときに家のチャイムが鳴った。


「ピザの出前に来ました」

「ありがとうございます」


 そう俺がピザを受取りテーブルへと向かう。


「これが出前ピザですか」

「もしかしてピザを食べるのは初めてか?」

「私の家はあまり出前を取らなかったので」

「味は保証するよ、なんせ俺の大好物の1つだからな」

 

 そう話をすると少し安心した表情の美玲がピザを口に放り込んだ。


「おいしいですね」


 一口食べると少し驚いたような表情で感想を述べた。


「私あまりこういう料理は食べ慣れてないのでちょっと驚きました」

「ま、俺と生活すればこういう料理を食べることもあると思うが我慢してくれ」

「別に嫌だとは思ってませんけどね」


 そうやり取りを交わしながら黙々とピザを食べていた。


「そういえば星宮さんの高校はどこなんですか?」

「確かに言ってなかったな」

「少し気になったので」

「俺の通う予定の高校は一応果敢かかん高校だけど……」

「え……!」


 俺が高校名を言うと彼女は口を開けたまま驚いている。


「そっちの方はどこの高校なんだ?」

「いえ、私は……」

「俺にだけ言わせてそっちが言わないのはずるくないか?」

「わたしも……高校です」

「なんて?」

「私も果敢高校です!」


 その言葉に俺は驚いた。

 果敢高校は東京の中でも進学校として有名で倍率は2.5倍を超えるような高校だ。


「まさか同じ高校とは……」


 そう彼女は言葉をこぼす。


 「それならそれで、同級生として仲良くしような!」


 彼女にそう声をかけた。


「……。」


 彼女はそのまま部屋へと小走りで向かってしまった。


「俺なんかまずいことしたかな?」


 そう思いつつもピザを片付ける光星だった。

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