雪の美少女との掟
さっきのこともあってか光星は無言で引っ越しの荷物を自分の部屋に運んでいた。
親からシェアハウスということは聞いていたがてっきり言い方的にも同年代の同性というふうに思っていた。
反応を見る感じ彼女の方も同じような勘違いをしていたのだなとすこし同情していた。
「星宮さん」
作業をしていると急に彼女の声がした。
「……ど、どうかしました?」
すこし緊張しつつも平然を装いながら返事をした。
「一緒に暮らすにあたってルールを決めない?」
「たしかにな」
二人で暮らすとなると掃除やら色々と決めておくほうが良いだろう。
「そうね、まずはあなたができることを聞かせてくれないかしら」
「俺ができることは……、料理以外なら大抵はできると思うぞ」
「わかったわ、では朝食と夕食のご飯は私がつくります」
「おう、それ以外は俺がやればいいのか?」
「まぁ、それで不都合が生じればそのときに話し合えばいいでしょう」
そんなかんじであっさりと一緒に住むにあたってのルールが決まった。
「そういえば、洗濯とかは一緒でいいのか……」
ふと思いついた疑問を口に出した瞬間だった。
「それは……」
そう言いながら顔を真っ赤に染めた彼女の姿があった。
「洗濯はお互い別々にしましょう!」
すこし焦りながら早口で彼女はそう言った。
「わ、わかった」
顔を赤らめている美玲に少し緊張しつつ返事をした。
「洗濯はお互い1日おきでいいですか?」
「そうしよう」
俺はそう了承したが、美玲はまだ顔を赤くしている。
「今日のご飯はどうするんだ?」
気まずい雰囲気を感じつつ美玲に質問した。
「今日はもう遅いしなにか出前でも取りましょうか」
「出前はピザとかでいいか?」
「星宮さんのお好きなものでいいですよ」
そう美玲が言ったのでピザを注文する光星であった。
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