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弥央は家に帰り、自分の部屋に入ると、袋から取り出した水着を慎重に広げ、鏡の前に置いてじっと見つめた。デザインや色合いが気に入ったが、自分がこれを着ることに少しの不安を感じていた。


そのとき、スマートフォンが震え、画面に「紗波」と表示される。弥央は少し驚きながらも電話に出た。


弥央 「もしもし、紗波?」


紗波 「こんにちは、弥央!」


弥央「うん」


紗波 「どうしたの?」


弥央 「実は、学校帰りにスポーツショップに寄って、水着を買っちゃった。」


紗波 「え、ほんと?それはすごいじゃん!どんな水着?」


弥央 「ショーウィンドウで見かけて、試着してみたら意外と良くて…。自分がこんな水着を買うなんて想像してなかったけど」


紗波 「それはいいね!水着を買ったなら、私が水泳を教えてあげるよ!」


弥央 「それは…ほんとうに?お願しょうかなあ笑。」


紗波 「もちろん!楽しみ」


弥央は電話を切りながら、心が少し軽くなったのを感じた。水着を手に取り、鏡の前でその姿を想像してみた。

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