第13話 下心の勝利

美女に圧力をかけられ嬉しくありつつ嬉しいとも言えない状況の中少し考え答える。


「ここには観光しに来た、もっと正確に言うと最近生まれたばかりで周囲の探索に来てたんだ」


「あぁ?ありゃ?」


(おかしいなコイツ嘘ついてねぇ)


「あぁなるほど、嘘ついてませんさっき言ったでしょ最近生まれたばっかだって」


(考えを読みやがっただぁ!?)


「お前本当に最近生まれたんだよなぁ、俺に何かしに来たのか?」


「何もしに来てはないな、むしろ来たらお前がいて驚いたんだ」


(嘘も悪意も感じねぇ)


「うーんそうか、もういいやお前、用がないならさっさと帰れ」


「あ、ちょっと待ってくださいよ宜しければ一緒に暮らしてください、惚れました」


俺は前世では周りと価値観が合わなくてなかなかに生きにくかった、まぁ俗にいう社不だな。


故に社会に馴染めない俺の社会的地位は考える必要もなく落ちていくばかり、そしてそんな俺に彼女など出来るはずもなく勤めていたブラックな企業でも他人の気持ちを察して動くなんて人らしいことは出来るはずもなかった。


しかしそれは異世界では関係ないだろう、更に前世のものより格別に良いスペックに改善改良の余地もしっかりと残したこの身体もある、前世では果たせなかった彼女との甘い日々もハーレムも挑戦は出来るだろう成功するかは別として、だがやらないで後悔するよりやって砕けた方がマシだ。


「何を言ってんだお前は?私の頭がおかしくなったのか?今なんて言った」


「あなたに惚れました一緒に同棲しませんか?あなたとエッチなことがしたいです」


「あ?明らかにさっき言ってたことと違うだろうが!」


「はぁ、お前本気か?」


「えぇまぁ」


(これにも嘘も悪意も両方なし、、、か)


「まぁかれこれここ4、500年間暇だったし暇つぶしというなら悪くは無いか」


「おいお前」


「何?」


「お前についてってやってもいい、その代わり身のまわりの世話はお前がしろ、いいな?」


「別にいいけど、その代わり俺もお前にエロいこと勝手にするけどいい?」


「あ!?ふざけんなよテメェ冗談も大概にしろ俺に何かしたらお前死ぬぞ!ていうか殺す!」


「それで、いいの?ダメなの?」


「あーもう、うるせぇなぁ出来るもんならやってみろや!その代わりお前が死んだら眷属にして身のまわりの世話させるからな」


「うし!!!」


俺はガッツポーズをとった。

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